日立オートモティブシステムズ/ケーヒン/ショーワ/ニッシンの新会社は1月1日発足へ

 2019年10月に、経営統合に関する告知を行った日立オートモティブシステムズ、ケーヒン、ショーワ、日信工業の4社と日立製作所、本田技研工業は11月18日、経営統合に関する吸収合併契約締結、および効力発生日を2021年1月1日と決定したと発表した。

 この経営統合は現在、自動車・二輪車業界での“100年に一度の大変革時代”に直面し、競争が激化するなかで、サプライヤーにおいても製品の枠組みを超え、ソフトウェアを組み合わせた包括的なソリューションの提供が求められていることから行われるもの。

 本田技研工業がケーヒン、ショーワおよび日信工業の普通株式を対象として公開買付けを実施し、ケーヒン、ショーワ、日信工業を完全子会社としたうえで、日立製作所の完全子会社である日立オートモティブシステムズを存続会社、ケーヒン、ショーワおよび日信工業を消滅会社とする吸収合併を実施することにより経営統合が行われるスケジュールで、2019年10月30日に経営統合に関する基本契約が締結された。

 この基本契約により、日立オートモティブシステムズとケーヒン、ショーワ、日信工業の3社はそれぞれ吸収合併契約を締結し、吸収合併の効力発生日について2021年1月1日と決定したと発表されたほか、新会社の取締役、監査役人事も発表された。

 1月1日に発足する予定の新会社の社名については、2020年10月19日に、『日立Astemo(アステモ)株式会社』とすることが発表されている。『先進的かつ持続可能な社会に貢献する技術を通じて、安全・快適で持続可能なモビリティライフを提供する』との企業の意志を明確に表現するため、『Advanced Sustainable Technology for Mobility』の頭文字を繋げたものだ。

 統合会社は、ケーヒンのパワートレイン事業、ショーワのサスペンション事業、ステアリング事業、日信工業のブレーキシステム事業におけるそれぞれの優位な技術と、日立オートモティブシステムズがグローバルで有するパワートレインシステム、シャシーシステム、先進運転支援システムの3つのコア事業の強みを組み合わせることで、モビリティ業界において技術でリードする世界的規模のメガサプライヤーを目指すとしている。

 これらの統合会社はいずれもモータースポーツに深く関わっている企業。今後、ブランディングやモータースポーツにどう関わっていくのかも注目だろう。

新会社『日立Astemo(アステモ)株式会社』のロゴ

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