10月以降回復傾向 五島市経済対策会議

島内経済が持ち直しつつある現状が報告された会議=五島市三尾野1丁目、福江総合福祉保健センター

 長崎県五島市は18日、新型コロナウイルス禍を受けた市内の経済状況について官民で話し合う対策会議を市内で開催した。宿泊や飲食、交通など観光分野や小売りで、10月ごろ以降の売り上げが回復傾向にあると報告された。国の「Go To キャンペーン」や市内で使えるプレミアム商品券の活用が要因とみられる。
 会議は3月から随時開催し5回目。市や県、福江商工会議所、市観光協会など約20団体が参加した。
 福江商議所は、額面9億円余りのプレミアム商品券が発行され、9割で換金手続きが済んだと報告。市内中小企業などへの調査(9~11月)で、飲食や土産品などの売り上げが例年の7~8割に戻ったという。
 本土と五島を結ぶ海や空の便は、5月は例年の1割前後の利用者数だったが、10月には6~7割台に。市観光協会によると、観光客は10月以降に急増し、観光バスやガイドが足りない状況が12月まで続きそう。
 一方、漁業ではクエなどの高級魚の魚価が低迷。飲食業支援策「Go To イート」について、登録手続きに踏み出せない小規模事業者が「恩恵を受けられない」と懸念する声もあった。

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