2020年F1タイトルを獲得したメルセデスとハミルトン、契約延長に向け交渉スタートへ

 メルセデスF1チーム代表のトト・ウォルフは、チームは間もなくルイス・ハミルトンと2021年に向けた契約交渉を始めるつもりであると語った。

 ハミルトンとメルセデスの現契約は2020年末までとなっているが、いまだに契約更新が行われていない。ただ、ハミルトンには他チームに移籍する選択肢は実質的にないため、残留確実とみられる。ウォルフは以前、契約交渉はシーズンの終わりにならなければ開始しないと述べていた。

 しかし、メルセデスは第13戦エミリア・ロマーニャGPで、ハミルトンは第14戦トルコGPで、2020年F1タイトルを獲得した。そのため、間もなく交渉をスタートすると、トルコGP決勝後、ウォルフは語った。

2020年F1第14戦トルコGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)が優勝、7度目のタイトルを獲得

「7度目のドライバーズチャンピオンシップを獲得した直後に、契約の話をすることはできない。それではその功績に対して失礼にあたる」とウォルフは『BBC Sport』に語った。

「数日の期間を置いてから、契約の話をするつもりだ。我々の関係性はビジネスを超えるもので、一種の友情、信頼なのだ」

「交渉の日は楽しいものではない。我々が目的を共有しない唯一の時間だからだ。我々双方が完全に満足することなく終わるのが、最高の取引なのだ」

 ハミルトンとウォルフは、ドライバーズおよびコンストラクターズ選手権獲得を最優先するため、契約交渉を延期してきた。今年はパンデミックによって状況が複雑であり、ハミルトンが新型コロナウイルスに感染した場合、タイトル争いに影響する可能性があった。双方がそれを恐れ、リスクを避けるため、個人的に会う機会を制限してきたのだ。

「奇妙な状況だった。我々はしばらく前から話はしていたが、じっくり話し合う日をこれから決めなければならない」とウォルフは語った。

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