エンゼルスなどが通算123勝のベテラン左腕・ハップに興味を示す

メジャーリーグ公式サイトのジョン・ポール・モロシが関係者から聞いた話によると、投手の補強を今オフの最優先課題に掲げるエンゼルスはヤンキースからフリーエージェントとなった38歳のベテラン左腕J・A・ハップの獲得に興味を示しているという。ハップはブルージェイズへ2度(2012年途中と2015年オフ)移籍したことがあるが、どちらの移籍時にもブルージェイズのフロントにはペリー・ミナシアン(エンゼルス新GM)がいた。ミナシアンは再びハップの獲得を狙っているようだ。

エンゼルスはここ数年、計算できる先発投手を確立できずに苦しんでおり、通算123勝、2ケタ勝利8度の実績を誇るハップのように、ある程度の働きを確実に計算できる先発投手の獲得を狙うのは自然な流れと言える。ハップは2014年から2019年まで6年連続2ケタ勝利をマーク。今季は9試合に先発して49回1/3を投げ、2勝2敗、防御率3.47、42奪三振を記録した。

今季のエンゼルスは両リーグワースト2位となる先発防御率5.52に終わるなど、開幕前から不安視されていた先発投手陣が全く機能しなかった。新加入のディラン・バンディが期待以上の好投を見せ、アンドリュー・ヒーニーとグリフィン・キャニングも成長の跡を示したが、来季の先発ローテーション入りが確実と言えるのはこの3人だけ。大きく期待を裏切ったフリオ・テーランはフリーエージェントとなり、チーム内には経験不足の若手投手しかいないため、計算できる先発投手の獲得が急務となっている。

なお、モロシによると、レンジャーズもハップの獲得に興味を示しているようだ。今季のレンジャーズの先発防御率5.32はタイガース、エンゼルス、レッドソックスに次いでリーグワースト4位の数字。エースのランス・リン以外は全く計算の立たない状態だった。

ヤンキースから年俸1700万ドルの来季オプションを破棄されたハップだが、安定感のあるピッチングに興味を示す球団は多く、38歳のシーズンとなる来季も契約先に困ることはなさそうだ。

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