竹田市、移住の問い合わせ急増 コロナ禍の影響、受け入れ体制強化【大分県】

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空き家の状況を見る農村回帰推進員(左)=竹田市次倉

 【竹田】コロナ禍の影響で竹田市に移住の問い合わせが大幅に増えている。本年度は10月末までに98件と前年同期の1.5倍。市企画情報課は「地方暮らしの心地よさに目が向けられ、需要が高まった」と、住宅探しを手伝う農村回帰推進員を新たに配置した。農地取得の条件を緩和したり、電気料金の割引サービスを新設したりする動きもあるなど、受け入れ体制を強化している。

 市企画情報課によると、問い合わせ件数は多い順に▽6月 26件▽4月 21件▽10月 14件と続く。「4月と6月は国の緊急事態宣言の前後。移動制限を受け、現実的に移住を考えるようになったのではないか」と分析する。

 年代別でみると▽40代 24件▽60代 20件▽50代 16件▽30代 15件▽20代 11件。20~40代の子育て世代が半数を占めた。

 市の空き家バンクの登録物件は現在約40軒。同課は「とても数が足りない」と説明する。10月に地域に精通した元市職員4人を推進員に任命した。新規物件の掘り起こしや入居後のサポートをする。

 市農業委員会は11月から、市内の農業振興地域(4万436ヘクタール)のうち、農用地に含まれない農地(8124ヘクタール)で取得可能な下限面積を10アールから3アールに引き下げた。「就農に踏み切れない移住者がいる。規制を緩和することで後押ししたい」と森哲秀会長。耕作放棄地の活用になるとも期待する。

 市が共同出資する「まちづくりたけた」は、市外からの転入者に対し、電気事業「たけたんでんき」の基本料金を3年間半額にするサービスを10月から始めた。川本祥子総括マネジャーは「少しでも家計の負担を減らし、新生活を楽しんでほしい」と呼び掛ける。

 市の調査では4月以降、空き家バンクを利用して移住したのは9件、15人。このほかにも移り住んだ人が複数いるとみられる。

 首藤勝次市長は「積み重ねてきた移住定住に関する施策の効果が出ていると思う。自然や温泉など竹田の地域資源が注目される機会になっており、今後も魅力の発信に努めたい」と話した。