【新型コロナ】選ぼう、逗子の逸品 プレミアム券使える店舗で投票企画スタート

「お店を知ってもらう機会になる」と企画に意気込む郡山夫妻=逗子市逗子

 神奈川県の逗子市商工会、市商店街連合会と市は、地元店の魅力を発信しコロナ禍の地域経済を盛り上げようと、各店が自慢の一品を考案し、市民らがお気に入りの店を応援できる投票企画を始めた。プレミアム商品券販売に合わせたものだが、購入は現金でも可能。関係者は「券を一過性のイベントにせず、頑張る店を地域で継続して応援するきっかけに」と話す。

 市は10日、市内の飲食店などで1万3千円分の買い物ができる商品券を1万円で販売。全3万5千部が11日午前に売り切れた。市商工会などは、市民らが店の魅力を再発見して愛着につながるよう、同券を利用可能な525店に自慢の一品「プレミアムメニュー」をアピールするよう呼び掛けた。

 市民らは同メニューの良さも含めたその店の魅力を、こだわり度やアピール度などで採点、メッセージを添えて投票。ウェブ上に掲載し、口コミの広がりも狙う。投票結果を踏まえ、市長賞などを表彰する。

 コロナ禍で打撃を受ける事業者にも企画は大きな励みだ。総菜店エイドキッチン(同市逗子1丁目)は「今こそお家で楽しんでもらえる食事を」と、三浦大根の炊き合わせやローストビーフなど24品を詰めた無添加のおせち三段重とスモークセットを考案。「体に良くておいしい」などメッセージも早速届き、店主の郡山総平さん(43)と南さん(41)夫妻は「自分たちの届けたい商品を見つめ直す機会になり、応援の言葉が純粋にうれしい」と笑顔だ。

 疫病退散を願うアマビエグッズを販売する市商店街連合会の丸山広宣会長(57)は「この機会にお気に入りの店や頑張っている店を見つけ、応援して」と話す。店頭のQRコードを読み込むなどする投票は来年1月11日まで。回答した300人に抽選で商品券が贈られる。問い合わせは市商工会電話046(873)2774。

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