【日本S】鷹・工藤監督、本拠地での日本一へ「一戦必勝」 2試合無安打の周東に助言も

ソフトバンク・工藤公康監督【写真:藤浦一都】

まずは一戦必勝「短期決戦はどこでどう変わるかわからない」

ソフトバンクは23日、大阪から本拠地PayPayドームへ移動して1時間半の軽めの調整を行い、24日の「SMBC日本シリーズ2020」第3戦に備えた。練習後、工藤公康監督が報道陣に対応し、ホームでの戦い方について語った。

巨人を相手に2連勝を飾ったソフトバンク。この日は、柳田悠岐や中村晃、デスパイネらの主軸はアップのみで打撃練習はなし。その中で、グラシアルだけはしっかりとバットを振って汗を流した。

工藤監督は、この日のメニューについて「明日の準備というところでしっかりと個人で準備をしてほしい。そのための今日なので、打ちたい人は打って、治療に当てる人は治療に当ててくれてもいい。各々が後悔のないように今日を使ってほしい」という意図があったと話す。

大阪での戦いで2連勝と優位に立ったが「勝ったことは過去のこと。あと2つどう勝つかということだけをしっかり考えてやっていくことが大事」と、前日の勝利監督インタビューと同じ内容を繰り返した。

工藤監督の頭の中には「あといくつは負けてもいい」という発想はない。「一戦必勝でいかないと、短期決戦はどこでどう変わるかわからないんで。過去にもそういう例もありますしね」と、決して相手に隙を見せるつもりはない。

2戦7安打と大爆発の栗原に指揮官「いい顔していましたよ」

第2戦でも大きくリードしながら先発の石川柊太を6回途中で降板させて嘉弥真新也にスイッチ。そこから高橋礼につなぐ“一人一殺”の継投で巨人の反撃ムードを遮断した。

「1人、2人と打ってくればチームの雰囲気が変わって、得点を取れればチームが盛り上がる。抑えるべきところは抑えて、こっちは取れる時にしっかり取るというところが大事」

また、ここまで7安打の活躍を見せる栗原陵矢については「いい顔していましたよ」と言い「シンプルにものを考えられるようになったのと、素直に集中して打席に入れているというところがいい結果に繋がっている」と目を細める。

一方で、1四球1盗塁は記録したものの2試合無安打の周東佑京には練習中にアドバイスを送る場面も。「彼は反応で打つタイプだと思うので、その反応が少し遅れているところがあるのかなと思います。反応のスピードを上げる練習をしておきなさいと話をしました」と明かした。

ホームでの3戦のうち、2つ勝てば地元ファンに日本一を届けることができる。それでも指揮官は「チャンスがあるのは十分に理解はしてますけど、明日の一戦。一戦必勝でいって、その結果福岡で胴上げできるかどうかになると思うので、まずは何があっても明日だけに集中して、目の前の試合に集中してやっていくことが大事」と改めて気を引き締めていた。(Full-Count編集部)

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