アメリカからイギリスへの引っ越し 移動編【11月】 新型コロナウイルス・現地レポ

 新型コロナウイルスの影響で、国外への移動が難しい状況のなか、夫の転勤のため国をまたぐ引っ越しをした。2020年11月に、アメリカのニュージャージー州から、イギリス・ロンドンへの引っ越しの様子を、前編・後編の2回に分けてお届けする。今回は、ニューヨーク出発当日から、ロンドン到着までの出来事を紹介したい。

▲JFK空港の搭乗ゲート近くのフードコートは閉鎖されていた。出入国の手続きは変わらず空港や機内は閑散としていた

 11月4日に、ニューヨークからロンドンへ引っ越した。飼い猫のチェックインのため、11時にはJFK(ジョン・F・ケネディ)空港へ到着し、14時には搭乗ゲートに着いていた。当日は、ブリティッシュエアウェイズや全日空など、複数の航空会社からのフライトが予定されていたが、空港内は閑散としていた。免税店やカフェ、フードコートは14時ごろは全て閉まっていたが、搭乗客が増えてきた15時ごろには免税店とカフェが営業を始めた。フードコートは、終日閉鎖されているようだった。

 出国前の手続きは通常とほぼ同じで、搭乗前に検温をすることはなかった。新型コロナ以前であれば乗客であふれる保安検査も、その日は並ぶことなくスムーズに終わった。私たちが利用したブリティッシュエアウェイズは、ニューヨークのJFK空港とロンドンのヒースロー空港の間を、3便運航していた。機内は空いていたが、乗客をつめて乗せているように感じた。機内では、マスクの着用が義務付けられていた。機内サービスは通常通りであるものの、人同士の接触回数を減らすためか、飲食サービスの回数を制限しているようだった。

▲ニューヨークのJFK空港と比べるとロンドンのヒースロー空港の方が、社会的距離の確保など、感染予防対策がしっかりとされていると感じた

 日付が変わった5日、ヒースロー空港に到着した。

ロックダウンの開始日であったため、入国手続きに不安があったが、特別に変わったことはなく入国できた。ロックダウン期間中は、ビジネスや学業など以外の理由で、渡航することは禁止されているという。ヒースロー空港は、JFK空港よりも社会的距離の確保などの感染症対策がなされていた。

 ロンドン到着後に驚いたことは、ニューヨークと比べて、道行く人々のマスク着用率が低いことだった。ニューヨークではスーパーへ入店する際には、マスクの着用が必須であるが、ロンドンでは店内でも着用していない人を見かけたこともあった。公園などの公共の場でも、マスクを着用していない人の方が多いときもある。新型コロナに対する人々の意識は、ニューヨークとロンドンでは大きく異なるのかもしれない。これからはロンドンで、新たな発見を積み重ねていきたい。

© 国際イベントニュース