空路入国者にコロナ情報の登録を義務化 @カナダ・トロント【11月20日】 新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ

▲空路での入国者には、アプリでの情報登録が義務付けられた

 トロントのあるカナダ・オンタリオ州では11月7日から、感染の抑制と経済活動の維持を両立する新計画が実施されている。トロントは第3段階に当たる「制限(Restrict)」に分類される予定だったが、感染拡大が止まらず、23日から2段階レベルを上げ「封鎖(Rockdown)」に移行が決まった。トロント市のほか、近隣のピール、ハミルトン、ヨーク地域なども同様に「封鎖」に分類された。

 「封鎖(Rockdown)」に認定された地域では、同一世帯の人を除いて、屋内でのイベントや社交的な集まりが全て禁止となる。屋外は10人まで許可され、冠婚葬祭や宗教行事は、物理的な距離を確保することを条件に、屋内外で10人まで可能だ。レストランやバーなどの飲食店は、屋内外を問わずサービスが禁止される。持ち帰りやドライブスルー、配達の営業はできる。小売店は、スーパーマーケットや薬局、酒店、安全用品店など、生活に必要な店舗は、引き続き営業できる。

 カナダ政府は4月から、国内の感染拡大を予防するために、『ArriveCAN』というアプリとウェブサイトで、自身のコロナ情報の提供を呼びかけてきた。11月21日からは、空路での入国者に対して、システムの利用を義務づけた。

 飛行機に搭乗する48時間前までに、症状や連絡先、14日間の隔離計画などをシステムに登録する必要がある。入国時には、システムから出力した書類を提出しなければならず、違反者には1000カナダドル(約8万円)の罰金を科すという。空路の最終到着地がカナダの場合は必須で、カナダを経由して第三国へ移動する人は対象外となる。

▲普段は交通量の多い道路を封鎖し映画撮影、NYのタクシーも出現

 トロント市では現在、新型コロナの影響で、多くのビジネスが営業時間を短縮しており、例年に比べ早朝の交通量が大幅に減っている。この機会を利用して、映像業界は普段であれば交通量の多い道路を閉鎖して撮影を行っている。先日は早朝の5時に、ニューヨークのタクシーが走っていた。カナダは、映画やドラマなどの撮影地として選ばれることが多い。アメリカよりも物価が低く、これまでにも「ミッションインポッシブル」「X-MEN」「タイタニック」など、多くのアメリカ映画が制作されてきた。北米の映画業界は、多くの話題作の公開延期が続いており、新作の発表が待ち遠しい

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