今季セーブ王の左腕・ハンド 王者・ドジャースが興味を示す

ブラッド・ハンドは今季インディアンスの守護神として16度のセーブ機会をすべて成功させ、両リーグ最多の16セーブをマークしたが、この左腕をセットアッパーとして獲得することを検討しているチームがあるようだ。メジャーリーグ公式サイトのジョン・ポール・モロシによると、今季32年ぶりのワールドシリーズ制覇を成し遂げたドジャースがハンドの獲得に興味を示しているという。ドジャースはハンドを獲得した場合、今季ブレイク・トライネンが務めた役割をハンドに任せると見られている。

現在30歳のハンドは今季23試合に登板して22回を投げ、2勝1敗16セーブ、1ホールド、防御率2.05、29奪三振を記録。与えた四球はわずか4つ、被本塁打はゼロ、被打率.169、WHIP0.77と抜群の安定感を披露した。しかし、年俸総額の削減を強いられているインディアンスは、年俸1000万ドルの来季オプションを行使しないことを選択。ハンドは現在フリーエージェントとなっている。

平均球速や空振り率の低下を懸念する声があるものの、5シーズンにわたって素晴らしい成績を残しており、ハンドの獲得に興味を示す球団は少なくない。モロシによると、信頼できるリリーフ左腕が不足しているブルージェイズもハンドの動向をチェックしているようだ。

ドジャースはクローザーのケンリー・ジャンセンに衰えが見られるため、ハンドをセットアッパーとして獲得しておくことで、いつでもクローザーの代役を任せる態勢を整えることができる。今季は2018年にアスレチックスで38セーブを記録したトライネンがそれに近い役割を担っていたが、ハンドの獲得に成功すれば、その役割を今度はハンドに任せることになるだろう(もちろんトライネンと再契約する可能性もある)。

ハンドはインディアンスからオプション行使を拒否される前、ウエーバー公示されたものの、獲得を希望するチームは現れなかった。これはつまり、ハンドに年俸1000万ドルを支払う意思のあるチームがなかったことを意味する。しかし、メジャーリーグ公式サイトは「ドジャースは1000万ドルに近い金額をハンドに支払う余裕のある数少ないチームの1つである」と指摘。王者・ドジャースはセーブ王をチームに加えることになるのだろうか。

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