【新型コロナ】神奈川県、感染者の入院基準見直しへ 年齢や基礎疾患を点数化、重症リスク高い患者優先に

 新型コロナウイルスの感染者急増に伴い県内の病床が逼迫(ひっぱく)している状況を受け、県は27日、感染者の入院基準について年齢や基礎疾患などを点数化して重症化しやすい患者を優先して入院させる方針を示した。

 県内の医療関係者や学識経験者らでつくる県感染症対策協議会の会合で提案した。国内初の取り組みといい、一定の周知期間を経て運用をスタートする。

 現行では65歳以上の高齢者や基礎疾患のある人は入院が求められているが、高齢の入院者らの中には軽症や無症状の人も多いという。このため、医師らが病態を判断し、共通の基準で入院の優先度を判定する。

 75歳以上は3点、65~74歳が2点、糖尿病などのハイリスク因子は1項目当たり1~2点、無症状はマイナス1点などとしたリストを示し、患者急増期は合計5点以上が入院の目安とした。ただ、医師が必要と判断した場合は優先する。

 県医療危機対策統括官の阿南英明氏は「運用しながらスコアは見直していく必要がある。現在の入院患者は半数から3分の1程度まで減少する見込み」と話した。

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