長崎新聞『ファンが選ぶ映画ベスト3』 日本映画1位は「鬼滅の刃」 外国映画1位「パラサイト 半地下の家族」

 

 長崎新聞社が募集していた「ファンが選ぶ映画ベスト3」の結果が決まり、日本映画は「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」、外国映画は「パラサイト 半地下の家族」がそれぞれ1位だった。どちらも2位の作品と約200点差をつける圧倒的な人気ぶりだった。
 昨年11月から今年10月末までに、シネマボックス太陽、長崎セントラル劇場、ユナイテッド・シネマ長崎で公開された日本映画、外国映画を対象に、それぞれ好きな映画3本に順位をつけて投票してもらった。1位=3点、2位=2点、3位=1点で集計。応募総数は668件(日本映画388、外国映画279、無効1)だった。
 応募者の中から抽選で、映画招待券の当選者も決まった。

○日本映画1位 「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」
○2位「コンフィデンスマンJP プリンセス編」
○3位「糸」

 日本映画部門を制した「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は、2019年に放送されたテレビアニメシリーズの続編。「鬼滅の刃」は主人公の竈門炭治郎(かまどたんじろう)が、鬼と戦う組織「鬼殺隊」の一員として成長していく物語。映画では「無限列車」に乗り込んだ炭治郎らと、鬼殺隊で屈指の強さを誇る煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)が、強力な鬼たちと壮絶な戦いを繰り広げた。迫力の戦闘シーンと命懸けで人を守ろうとする主人公らの姿が印象深かった。
 2位は人気ドラマの劇場版2作目「コンフィデンスマンJP プリンセス編」。長澤まさみが大胆不敵な女詐欺師を好演。スリリングな展開と意表を突く謎解きが痛快だった。
 3位は中島みゆきのヒット曲をモチーフにした「糸」。運命に引き離された男女の人生を通じて、平成という時代を見つめた物語。人気若手俳優の菅田将暉、小松菜奈のW主演で、フレッシュな演技が光った。4位は写真家浅田政志の写真集と書籍が原案の「浅田家!」。ユニークな浅田家と東日本大震災の被災地で活動する主人公の姿から、家族の絆の大切さを改めて考えさせられる人も多かったのではないか。

◎外国映画1位「パラサイト 半地下の家族」
◎2位「スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け」
◎3位「アナと雪の女王2」

 第72回カンヌ国際映画祭で韓国映画初となるパルムドールを受賞した「パラサイト 半地下の家族」が外国映画の1位となった。貧しい4人家族がさまざまな手段で裕福な家庭に“寄生”するという奇想天外な悲喜劇。日本にも存在する格差社会の問題をテーマにした点が、関心を集めた要因の一つだろう。
 2位は「スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け」。世界的な人気を誇る「スター・ウォーズ」シリーズのエピソード9に当たり、1977年のシリーズ1作目から計9作品を通して語られてきた、スカイウォーカー家の物語が完結した。最新の映像技術を駆使した壮大で美しい映像、綿密に練られたストーリーはシリーズを締めくくるにふさわしい出来栄えだった。
 3位は「アナと雪の女王2」。世界中で社会現象を巻き起こしたディズニー作品の続編で、前作で残されていた謎が次々と解き明かされていく展開にアナ雪ファンの満足度も高かっただろう。4位は名匠クリストファー・ノーラン監督の「TENET テネット」。時間を逆行し世界を危機から救うSFサスペンス。革新的な映像体験が話題となった。


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