劇団子供鉅人の「ギャラクシー銀座」が公演開始。益山貫司「こんな時だからこそ見てほしい作品だと思う」

11月27日~12月6日まで、劇団子供鉅人による特別講演「ギャラクシー銀座」が東京・下北沢駅前劇場で公演中。原作は「ビックコミックスピリッツ」(小学館)で連載された、長尾謙一郎氏による同名不条理ギャグ漫画だ。

本舞台は、不条理かつミステリアスな世界観を忠実に再現し、劇団の持ち味である”ハイテンション&エモーショナル”な演出と怪優陣が魅せる異次元舞台となっている。

国民的歌手の父親と超過保護な母親を両親に持つ引きこもりの主人公・北古賀竹之進は、豪邸に引きこもり、夜な夜なロックンローラーに扮(ふん)してイタズラ電話を繰り返す。そんなある日、母親が渋谷センター街で手に入れた新型覚醒剤を竹之進のへそに挿入。以来、竹之進は奇妙な脳内幻覚に惑わされるようになる。満月の夜、電話口に出たアニメ声の女、コニーに誘われ竹之進は数年ぶりに外界へと飛び出すのだが…。

なお、出演者には「知らなくていいコト」(日本テレビ系)で吉高由里子演じる真壁ケイトの同僚・大田康生を演じた影山徹、「病室で念仏を唱えないでください」(TBS系)の長見沙穂や、「フルーツ宅配便」(テレビ東京ほか)のスイカを演じバイプレイヤーとして注目を集めているうらじぬのらが名を連ねる。リハーサルから演者全員が全力でカオスを作り上げる様子は圧巻の一言。画面越しではなく舞台だからこそ感じられる、彼らのエネルギッシュな芝居は、ぜひ劇場で堪能したい。

【益山貴司(脚本・演出) コメント】
「新型コロナウイルスの関係で、制作はいろいろと大変な部分もありましたが、こんな時だからこそ見てほしい作品だなと思っています。ばかばかしくて徹底的にカオスですし、意味なんかない世界観だと思います。僕ら自身もビフォアーコロナの時は、新型ウイルスとかパンデミックとか、こんなカオスな世界になるとは誰も思っていなかったのに、現実に起こりました。でも、それはカオスとか突発的に起こったことを受け止められる人間の大きさがあれば乗り越えられると思います。この公演はその大きさを図る公演です!(笑)」

影山徹 コメント】
「今作は一見ギャグストーリーに見えるかもしれないのですが、中に潜んでいるストーリーは壮大で、その壮大で見えない部分がより伝わるのが舞台なのではと思っています。目の前にいるからこそ伝わる祈りとか願いとか、舞台の距離感だからこそ伝えられるのではないかなと。今作は特にそれが生きてくるんじゃないかなと思います。目の前で役者が実際に疲れてバテているところをぜひ見に来てください!(笑)」

うらじぬの コメント】
「コロナの関係で劇団の公演自体が久しぶりです。自粛明け初めて集まれた公演なので気を付けつつ頑張ろうと、みんなでやってきました。今作では長いこと引きこもりだった主人公の竹之進が外に出ていこうとするところが描かれるのですが、その外に出たいというエネルギーって自粛期間を通して皆さんも感じてきたものだと思います。そういう活力みたいなものがカオスなストーリーの一部になっていますし、そのエネルギーを生で見て体感してもらえるのが舞台の醍醐味(だいごみ)だと思います。映像とは違って2時間止まれない舞台を久々に行うことで逆に元気になりました! ぜひ劇場まで遊びにきてください!」

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