犯罪被害者の支援活動に感謝状 岡本さん「泣き寝入りしたくない」

本部長感謝状を受け取る岡本さん(右)=県警本部

 犯罪被害者の支援活動に長年尽力したとして長崎県警は11月27日、事件の被害者として自身の体験を県内外で講演している佐世保市の会社員、岡本真寿美さん(48)に本部長感謝状を贈った。
 岡本さんは20代だった1994年2月、面識のない男からガソリンをかけられて火を付けられ、全身やけどの大けがを負った。加害者が支払わなかったため、400万円を超える医療費を病院側から請求された。
 「全国犯罪被害者の会(あすの会)」=2018年解散=にも所属。犯罪に巻き込まれたことで苦しんだ自身の体験を県内外で語り、犯罪被害者の現状や支援の必要性を訴え続けた。こうした功績が認められた。
 県警本部で贈呈式があり、菅谷大岳警務部長から感謝状が伝達された。岡本さんは取材に「泣き寝入りしたくないとの気持ちで活動してきた。身が引き締まる思い」と語った。犯罪被害者支援条例は県と県内市町で制定されるなど、行政側の動きも出始めていることについて「だいぶ変わってきたけれど、専門の相談場所がないなど自治体の認識はまだ低い」と指摘した。

 


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