国際医療福祉大学・高邦会グループ主催 ヘルスケアオープンイノベーションに参画

血圧適正コントロール率改善に向けた高血圧モニタリングシステム実証実験を、2021年4月より開始

オムロン ヘルスケア株式会社(本社:京都府向日市、代表取締役社長:荻野 勲、以下、当社)は、国際医療福祉大学・高邦会グループが主催するヘルスケアオープンイノベーションプログラムに参画し、「血圧モニタリングシステムを用いた高血圧患者の血圧適正コントロール率改善に関する実証実験」を同大学と連携し2021年4月より開始します。

今回の実証実験では、医師と患者が血圧の降圧目標や、患者が家庭で測定した血圧データを共有しながら治療を行うことによる血圧コントロール率への効果を検証します。患者が通信機能付き血圧計で測定した家庭血圧データを当社のスマートフォン健康管理アプリ「オムロンコネクト」に転送すると、インターネット経由で医師側のシステムと共有できる仕組みを構築します。これにより、医師は診察時以外の患者の血圧状態を確認できるので、個人に合わせた効果的な治療が行なえます。また、患者側は自分の降圧目標を確認し日々の測定値と照らし合わせることで、治療効果と治療継続の必要性を認識できるため、高血圧治療の継続率が高まります。本実験を通じて、高血圧モニタリングシステムを用いた場合の、高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)における降圧目標の達成率向上への効果を確認します。

日本国内には高血圧患者が約4,300万人いると言われています。そのうち、治療を継続しており適正に血圧がコントロールされている高血圧患者は約27%(1,200万人)に留まり、約29%(1,250万人)が治療中だがコントロール不良、残りの44%(1,850万人)が未治療です*1。(図1)

*1日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」より

図1 日本の高血圧有病者、薬物治療者、管理不良者などの推計数(2017年)

当社では、循環器疾患事業の事業ビジョンとして「脳卒中や心不全などの脳・心血管疾患の発症ゼロ(ゼロイベント)」を掲げています。これからも、当社は革新的なデバイスやサービスの提供と積極的なパートナーシップによる実証実験を通じてゼロイベントの実現にチャレンジしていきます。

■実証実験概要
・実験期間:2021年4月~2022年3月
・実施機関:高邦会 高木病院高血圧・心不全センター
・目標症例数:約100症例

■国際医療福祉大学・高邦会グループ主催 ヘルスケアオープンイノベーション概要
日本のヘルスケア産業発展のため医療を取り巻く「テーマ」ごとに集まった一般企業、ベンチャー企業が、IHWのリソースである医師・医療従事者・施設を活用しながら、共同研究/開発からFS、PoC、事業化まで展開できる。
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