ドラフト候補の有望株が参加する「MLBドラフト・リーグ」創設へ

メジャーリーグ機構は日本時間12月1日、ドラフト候補の有望株が参加する「MLBドラフト・リーグ」を創設することを発表した。同リーグにはその年のドラフトで指名対象となる選手が参加する。来年のドラフトは7月に「オールスター・ウィーク」の一環として開催されるため、ドラフト候補の選手にとって同リーグはメジャーリーグ球団へのアピールの場となる。オハイオ、ペンシルベニア、ウエストバージニア、ニュージャージーの4州に本拠地を置く5球団が同リーグの創設メンバーとして発表された。

同リーグに参加が決定したのは、マホニングバレー・スクラッパーズ(オハイオ州)、ステートカレッジ・スパイクス(ペンシルベニア州)、トレントン・サンダー(ニュージャージー州)、ウエストバージニア・ブラックベアーズ(ウエストバージニア州)、ウィリアムスポート・クロスカッターズ(ペンシルベニア州)の5球団。同リーグは6つ目のチームとの協議を行っており、数週間以内に参加が発表される見込みとなっている。ドラフトを中心とし、68試合制のレギュラーシーズンが開催される。各チームが30人のロースターを構成し、6チーム合計180選手が参加するという構想があるようだ。

オールスター・ブレークを挟んだ前半戦はドラフト候補の有望株がプレーすることになるが、ドラフトで指名を受けた選手が後半戦も同リーグに参加するかどうかは定かではない。今回のリーグ創設はマイナーリーグ球団の削減に伴う動きであり、ドラフトで指名した選手をマイナーでプレーさせる代わりに、後半戦もこのリーグでプレーさせるメジャーリーグ球団も出てくるかもしれない。後半戦はドラフトで指名されなかった選手にとって、ドラフト外でメジャーリーグ球団と契約するためのアピールの場にもなるだろう。

ドラフト候補の有望株が1つのリーグに集まってスカウトなどの球団関係者の前でプレーするのは画期的な試みと言える。このリーグでプレーするなかで評価を急上昇させる選手が現れる可能性もあり、ファンにとっても新たな楽しみの1つとなるに違いない。ドラフト直前に実際のプレーを見られることにより、各球団のドラフト戦略に大きな影響を与える可能性もありそうだ。

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