軽量化に対応した製品が自動車や航空業界で人気 @N+(エヌプラス) 軽量化、高機能化素材などの製造業向け先端技術の展示会

展示会名:第11回 N+(エヌプラス)
開催日程:2020年11月4日(水)~11月6日(金)
会場:東京ビッグサイト 南4
主催:高機能化推進協議会
出展者数:137社
出展者層:プラスチック、不織布、抗菌素材、コーティング・表面処理、接着・接合、耐熱・放熱、受託・加工技術
来場者層:製造業全般
構成展:軽量化・高強度化展、プラスチック高機能化展、コーティング・表面処理展、接着・接合・ファスニング展、耐熱・放熱・断熱展、受託・加工技術展、マイクロプラスチック対策展、セルロースナノファイバー展、第1回 不織布・機能紙展
同時開催:フライングカーペットテクノロジー、EVEX(EV・PHV普及活用技術展)、SATEX

製造業向け先端技術の展示会「N+ (エヌプラス)」には、「軽量化・高強度化展」「プラスチック高機能化展」「コーティング・表面処理展」など、9つの分野で構成される。加えて、空飛ぶクルマをテーマとした技術展「フライングカーペットテクノロジー」、電気自動車・ハイブリッドカーに特化した専門展「EVEX」、測位技術と位置情報の「SATEX」の3展と合同開催され、新たな業界との出会いにつながりやすいのが特徴だ。来場者は大幅に減少したが、キーマンの数は変わらないとの声が多数聞かれた。

▲精電舎電子工業(東京都荒川区)は超音波ミシンを展示した

初出展の精電舎電子工業(東京都荒川区)は、プラスチック溶着・溶断、金属接合機の専業メーカーとして、主にマスクメーカーなど不織布を扱うメーカーに向けて、超音波ミシンを展示した。「不織布の生産現場からの来場者が少なかった。中国や台湾製の安価な製品は故障が多いため、国産に変更したいという相談を受けた」(松岸士和仁さん)

ヘリポートを建設するエアロファシリティー(東京都港区)は、空飛ぶ車用のVポート技術を紹介した。ヘリコプターは斜めに離発着するが、空飛ぶ車は垂直降下ができるので、ビルの隙間にポートを建設できる。「Vポート目当てに来る人はいなかったが、一定の理解を得られた。空飛ぶ車の実用化を前に、10年単位で準備をする必要があるだろう」(田内紀仁さん)

金型を設計、制作するハマダ工商(愛知県岡崎市)のブースには、金属や樹脂加工の関係者が集まった。顧客の軽量化や省エネ、性能向上の要望に対して、金属から樹脂に変更する提案が得意だという。「新規顧客の開拓を目指して出展した。航空宇宙、ドローン、EV車などの分野で、部品の軽量化が求められている」(田中弘祐さん)

▲日本電気(東京都港区)は、衛星システムを利用して波高を測定できる海象ブイを紹介した

日本電気(東京都港区)は、準天頂衛星システム『みちびき』および位置情報の技術を紹介した。さまざまな業界の人が注目したが、特に農業や物流分野で注目されるドローンとの親和性が高いという。GPSはアメリカ合衆国が運用している技術のため、自国で位置情報を得るための衛星が必要だ。『みちびき』は高さも分かるので、今後は海洋調査や漁業での活用も期待される。

高強度・軽量化の部品を手掛けるウエストワン(東京都港区)には、自動車関連、産業機器関連、OA機器関連などが集まった。例年に比べて、海洋投棄の問題に関心が高く、包装や容器の資材をバイオプラスチックにしたいという声が多かった。「自動車や産業機械、家電、スポーツ業界で、軽量化やコスト削減の需要が高まっている。最適な素材を用いるようすることで低コストを実現できる」(高野克人社長)


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