【新型コロナ】回復者のほとんどが6 ヵ月後も 中和抗体保有 横浜市立大の研究

 横浜市立大学の研究グループが、この春から行なっている新型コロナ感染症回復者を対象とした抗体測定研究の中間結果を発表した。それによると回復者のほとんどが抗体、および中和抗体を保持していることが明らかになった。

回復後6ヵ月を経過した測定対象376例のほとんどに「中和抗体」

 中間結果を発表したのは、横浜市立大学学術院医学群 山中 竹春 教授、梁 明秀 教授、後藤 温 教授らの研究グループ。同グループは新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症(COVID-19)に罹患した方を対象に、感染後6ヵ月および12ヵ月時点の抗ウイルス抗体および中和抗体を測定する研究を実施している。

2日発表された中間結果によると、感染から6ヵ月が経過した回復者617名のうち、10月26日までに採血して検体測定を完了した376例のデータを解析した結果、ほとんどのCOVID-19回復者が抗ウイルス抗体を保有し、かつ中和抗体を保有していることが判明した。中和抗体はウイルスの細胞への侵入を阻害する役割をもち、再感染を防ぐ抗体。また、中等症・重症の方が、軽症に比べ中和抗体の活性がより強い傾向にあるという結果も得られた。

この研究は、回復者の一定期間後の追跡調査として国内初かつ最大規模であり、回復後1年経過した時点での調査も行う予定。

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