波佐見町官製談合事件 町職員らに有罪判決 地裁佐世保

 東彼波佐見町の発注工事を巡る官製談合事件で、官製談合防止法違反罪などに問われた同町職員(39)に対し、長崎地裁佐世保支部は4日、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)の判決を言い渡した。
 公契約関係競売入札妨害罪に問われた同町の電気工事会社の代表取締役(53)は懲役1年、執行猶予3年(求刑懲役1年)とした。
 裁判官は、職員(39)が2017年に同町で起きた官製談合事件で他の職員が逮捕されたことを知りながら犯行に及んだと指摘。電気工事会社の代表取締役(53)については「不正な随意契約などを断続的に行う中での犯行」とし、両被告の犯行は入札の公正をないがしろにするもので「規範軽視の態度は明らか」と述べた。
 判決などによると、昨年3月9日、当時教育総務係長だった職員(39)は、設計金額を尋ねてきた電気工事会社の代表取締役(53)に秘密事項の設計金額を漏えい。同月14日の町立小中学校の空調機設置工事3件の指名競争入札で、いずれも最低制限価格に近い金額で落札させた。

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