ジャイアンツとフィリーズが救援右腕・ヘンドリックスに興味

メジャーリーグ公式サイトのジョン・ポール・モロシが関係者から得た情報によると、今季アメリカン・リーグでベストのリリーバーに贈られる「マリアーノ・リベラ賞」を受賞したリアム・ヘンドリックスに対して複数の球団が興味を示しており、そのなかにはフィリーズとジャイアンツが含まれているようだ。今季のフィリーズは、救援防御率7.06とブルペンが完全に崩壊。一方、ジャイアンツは救援防御率4.24だったが、信頼できるクローザーを確立できずに苦労していた。

オーストラリア出身のヘンドリックスは現在31歳。2018年までは通算防御率4点台後半の平凡なリリーバーだったが、2019年に72試合で4勝4敗25セーブ、8ホールド、防御率1.80、奪三振率13.13と大ブレイクし、今季も24試合に登板して3勝1敗14セーブ、防御率1.78、奪三振率13.14の好成績をマークした。今オフのフリーエージェント市場ではベストのリリーバーと言われている。

モロシによると、フィリーズは「有力なリリーバーには片っ端から声をかけている状態」だという。今季10試合以上に登板したリリーバーのなかで防御率が3点未満だったのは右腕ブレイク・パーカー(防御率2.81)だけ。クローザーのヘクター・ネリスは防御率4.57でわずか5セーブしか挙げられず、急遽補強したブランドン・ワークマンはネリスと並んでチーム最多タイの5セーブを記録したものの、防御率6.92に終わった。

一方、ジャイアンツについて、モロシは「ブラッド・ハンドとアーチー・ブラッドリーにも興味を示している」と伝えている。若手投手の奮闘が目立ったブルペンのなかで、クローザーをなかなか固定できず、チーム最多の4セーブを記録したトレバー・ゴットは防御率10点台。ヘンドリックスは今季14セーブ、ハンドは両リーグ最多の16セーブ、ブラッドリーも2019年に18セーブを挙げており、補強ターゲットをクローザーを任せられる投手に絞っていると見られる。

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