FA遊撃手のセミエン 新天地で二塁または三塁を守る可能性も

2019年にアメリカン・リーグのMVP投票で3位にランクインしたマーカス・セミエンは、今オフのフリーエージェント市場におけるベストの遊撃手の1人だが、新天地で別のポジションを守る可能性があるようだ。「FanSided」のロバート・マレーによると、いくつかのチームがセミエンに対して二塁手または三塁手として興味を示しているという。ちなみに、セミエンはアスレチックス移籍後の6年間で1度も遊撃以外のポジションを守っていない。

現在30歳のセミエンは、2014年オフにジェフ・サマージャ、マイケル・イノアとのトレードでクリス・バシット、ジョシュ・フェグリー、ランヘル・ラベロとともにホワイトソックスからアスレチックスへ移籍。翌2015年にメジャー定着を果たし、今季まで6年間にわたって正遊撃手を務めてきた。2019年は全162試合に出場し、打率.285、33本塁打、92打点、10盗塁、OPS.892の好成績でMVP投票3位。今季は53試合で打率.223、7本塁打、23打点、4盗塁、OPS.679と不本意な成績に終わった。

遊撃手の補強が急務となっている球団がそれほど多くない一方で、移籍市場にはフリーエージェントのセミエン、ディディ・グレゴリアス、アンドレルトン・シモンズ、ポスティング制度でのメジャー挑戦を目指す金河成(キム・ハソン)、トレード候補のフランシスコ・リンドーア(インディアンス)、トレバー・ストーリー(ロッキーズ)、ハビアー・バイエズ(カブス)、ジーン・セグーラ(フィリーズ)、カルロス・コレア(アストロズ)など多くの遊撃手が溢れている。セミエンにとって、新天地を見つけるうえで、他のポジションを守ることを受け入れるのは得策と言えるかもしれない。

ただし、セミエンが遊撃以外のポジションを守ったのはホワイトソックス時代の2014年が最後。ホワイトソックスでプレーした2年間で、セミエンは二塁手として29試合(スタメン26試合)、三塁手として50試合(同44試合)に出場した経験がある。

© MLB Advanced Media, LP.