マーティン奮闘も、全体的には物足りない? 12球団の助っ人を診断【ロッテ編】

ロッテのレオネス・マーティン(左)とブランドン・レアード【写真:荒川祐史】

ジャクソンは開幕直後に退団、ハーマンも1か月半離脱

ソフトバンクの4年連続日本一で幕を閉じた2020年のプロ野球。シーズンオフに入り、各球団は本格的に来季の戦力編成に着手している。すでに来季の新助っ人が決まった球団もあり、今後は続々と発表されていくことだろう。

では、12球団の助っ人外国人は今季、どれほどの活躍を見せたのだろうか? 各球団の助っ人たちの成績を検証し、その働きを診断していってみよう。今回はクライマックスシリーズで惜しくも敗退したパ・リーグ2位のロッテだ。

○投手
チェン・グァンユウ(3000万円)
19試合1勝0敗0セーブ2ホールド 防3.20

フランク・ハーマン(8800万円)
38試合3勝2敗1セーブ23ホールド 防2.15

ジェイ・ジャクソン(1億2000万円)
7試合0勝0敗1セーブ3ホールド 防3.86

ホセ・フローレス(500万円)
14試合2勝2敗0セーブ1ホールド 防7.66

チェン・ウェイン(3000万円)
4試合0勝3敗0セーブ0ホールド 防2.42

シーズン終盤までソフトバンクと優勝を争い、パ・リーグ2位に食い込んだロッテ。今季の戦いを支えたのはチーム防御率3.81と奮闘した投手陣だった。ただ、外国人はというと、ピースの1つとしてまずまずの働きを果たしたものの、“助っ人”として目を見張るほどの活躍だったかというと、いささか物足りなかった。

楽天からロッテに移籍したハーマンはセットアッパーとして38試合に登板して23ホールドをマークしたものの、9月半ばに故障し、約1か月半離脱することになった。チェン・グァンユウは外国人枠の関係もあり、19試合登板止まり。ジャクソンは開幕直後に退団した。

レアードは故障で帰国し、39試合出場に終わる

育成から支配下に昇格したフローレスも14試合に登板して防御率7.66。終盤に電撃加入したチェンは4試合に先発して防御率2.42と好投を続けたものの、打線の援護がなく、日本球界復帰後初白星をあげられないままに今シーズンを終えた。

○野手
ブランドン・レアード(2億3800万円)
39試合133打数31安打6本塁打15打点 .233

レオネス・マーティン(1億6000万円)
104試合359打数84安打25本塁打65打点 .234

ロッテ移籍後2シーズン目を迎えたレアードは開幕直後、本塁打を量産したものの、故障のために8月4日のオリックス戦を最後に離脱。治療のためにアメリカに帰国し、今季は39試合の出場に終わった。

一方のマーティンは終盤まで打線の中心として奮闘。ここ一番での勝負強い打撃も見せ、打率.234ながら25本塁打65打点と結果を残した。ただ、最終盤の10月21日の西武戦で左足を捻挫し、治療のため帰国。マーティン不在は最後まで響き、チームはリーグ優勝を逃し、CSでもソフトバンクに敗れた。

レアードは2年契約、マーティンともシーズン終盤に契約延長に合意して来季の残留が決まった。チェン・グァンユウとフローレスも保留選手名簿に記載されたが、ハーマンとチェン・ウェインは自由契約となった。(Full-Count編集部)

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