ロンドン郊外に黒キャブの墓場が誕生

赤い2階建てバスと並んでロンドン名物の黒キャブ。だが、新型コロナウイルス蔓延の影響でタクシーの需要が減ったことから、多くのドライバーたちがレンタル会社に車両を返却した。駐車場となったロンドン東部エッピング・フォレストの農地には大量の車両が集まり、まるで黒キャブの墓場のような様相だという。「イブニング・スタンダード」紙が伝えた。

広大な農地はにぎやかだったピカデリー・サーカスの駐車拠点とはかけ離れており、同紙は放置されている約220台の黒キャブの姿を、まるで墓石のようだと形容。3月以降、ロックダウンで生計を立てられなくなったドライバーが手放したロンドンの黒キャブの5分の1が、舗道から移動した計算になるという。

黒キャブのライセンスを持つドライバーたちの組合「LTDA」によると、20パーセントのドライバーが今も業務を続けているものの、全く稼ぎにならないうえ保険料を支払わなければならないため、「悪夢のような状況」なのだという。

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