コロナ禍の初詣、「新しい参拝様式」の知恵とは? 密回避へあの手この手

例年多くの初詣客が集まる鶴岡八幡宮=1月2日

◆「分散参拝」呼び掛け

 新年に多くの人出が見込まれる神社や寺院への初詣。新型コロナウイルスの収束が見えない中、神奈川県内屈指の初詣スポットはさまざまな感染防止策に知恵を絞っている。正月三が日を避ける分散参拝の呼び掛け、祈とう場所の換気、お札の郵送…。3密回避による感染リスク低減に向け、コロナ禍の「新しい参拝様式」を模索している。

 例年、大みそかの夜から参拝客が長蛇の列をつくる鶴岡八幡宮(鎌倉市雪ノ下)。神職は「来年はコロナの収束を願いに訪れる方もいるはず。皆さまに安全にお正月を迎えていただくため、いかに感染リスクを軽減していくか対応を考えている」と話す。

 柱とするのが、「分散参拝」の呼び掛けだ。初詣客が三が日に集中しないよう、節分までの参拝を呼び掛けている。例年は年明けから授与する破魔矢や干支(えと)にまつわる縁起物などは12月から用意している。

 境内にはカメラを新設。ホームページで参道のライブ映像を流し、混雑状況を確認して参拝時間をずらせる工夫もした。祈とう場所は風通しが良い屋外の「舞殿」に変更、お札も後日発送として待ち時間を短縮する。年末年始の祭典や行事も、儀式を中止したり規模を縮小したりするという。

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