フォードとアルゴAI、自動運転車で採れ立て野菜の配送サービスを開始

フォードは7日、マイアミのデイト郡にある非営利団体エデュケーション・ファンド(The Education Fund)との連携を発表した。同時に同社の自動運転車の自律走行モードを使い、収穫したての野菜を配送するサービスを開始する。

フォードと自動運転のスタートアップ企業であるアルゴAIは、自動運転事業をマイアミで創業。以前より両社は、地元マイアミの公的機関やコミュニティとも綿密に協力し、両社の自動運転サービスが既存の交通システムとどのように結びつき、どのような価値を提供できるかに取り組んでいた。

エデュケーション・ファンドは、学校のためのフード・フォレスト(Food Forests for Schools)というプログラムを実施している。地元の公立小学校の屋外学習ラボとして、食用庭園とフード・フォレストを運営する。子供たちは、食用庭園とフード・フォレストでの実践的な生産活動を通じて、環境への配慮を学びながら、栄養価の高い食品を食べることができる。今回開始する配送サービスで運ぶ野菜は、このフード・フォレストで採れたものだ。

また、今回の配送サービスは先行実験であると同時に、新型コロナウイルスのパンデミックによる課題への対応策も含んでいる。約50人の学生およびその家族に対し、採れ立ての農作物を入れた袋を非接触で配送する。効率的なビジネス運営をするために何が必要か、走行と搬送にどのくらいの時間がかかるかといった現実的な考察を得ることも、今回の先行実験の目的の1つだ。

テスト車には2名が乗車する。走行中はテストスペシャリストがハンドルを握り、もう1人は助手席に乗車。搬送先に到着すると、テストスペシャリストが非接触で搬送する。フォードとアルゴAIは、配達先の捜索、適切な駐車、安全な配達のために自動運転システムを改良する予定だ。

なお、フォードは、教育コミュニティライフ、安全運転の3分野で支援するフォードモーターカンパニーファンダ(Ford Motor Company Fund)の運営も行っており、エデュケーション・ファンドにも長期にわたって支援している。

(出典:フォード Webサイトより)

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