累計1億8250億食以上売り上げた!“日本のハンバーガー”を極めるモスの「とびきり」シリーズの秘密

一般的なファーストフードよりクオリティが高く、高級店ほどの高額でもないハンバーガーブランドといえば、誰もがまず筆頭にモスバーガーを挙げると思います。定番はモスバーガー、テリヤキバーガーなどのラインですが、今から12年前の2008年より、「新定番」として登場したのがとびきりハンバーグサンドシリーズです。

このとびきりシリーズには、後に定番になったもの、限定だったものなどありますが、いずれもモスバーガーならではの意欲作ばかりでした。今回はモスバーガーを展開するモスフードサービス広報担当者の方の案内のもと、とびきりハンバーグサンドシリーズの歴史を振り返ります。


モスブランド初の国産肉100%使用のハンバーガー

定番ラインよりやや高額ではありながらも、牛豚合挽きの国産肉100%使用で、通常パティの約1.5倍(スタート時)とあり、絶大な人気を誇り、今日まで新たな商品がリリースされ続けています。10周年を迎えた2018年にはさらにパティを20%増量し、通常パティの約1.8倍にアップ。よりふっくらとした食感も実現し、定番ラインと合わせてよりアツい支持を得るようになりました。

「とびきりハンバーグサンド」

まずは、現在までのとびきりハンバーグサンドシリーズの草分けとなった、名前もそのままの「とびきりハンバーグサンド」。2008年に発売された商品ですが、もともとかなり美味しいモスバーガーの定番ラインの細部のグレードをさらに上げたアイテムでした。

「国産肉(牛豚合挽き)100%使用のパティは通常の約1.5倍でありながら、いかに価格を抑えるかが一番の苦労でした。流通量に限りがある国産肉の安定的な仕入れ、お店でのスタッフオペレーションにも負担がかかりすぎないことも条件でした。これらの条件下で、いかにジューシーでハンバーグ感を出すかなどを、配合・厚みを何度も調整しながら完成した商品でした」(モスフードサービス広報担当者)

このシンプルな「とびきりハンバーグサンド」は期間限定だったため販売終了していますが、本商品を礎とし、以降も改善を加えながら様々なとびきりハンバーグサンドシリーズの限定商品が生まれていくことになりました。

シリーズ第2弾は春夏の旬野菜を取り入れた商品

「とびきりハンバーグサンド」

前年の「とびきりハンバーグサンド」の完成度の高さに加え、さらにモスならではのフレッシュ野菜を取り入れて2009年に登場したのが「とびきりハンバーグサンド トマト&レタス」。春夏の旬野菜のトマトとレタスは「モスの生野菜(全国2900軒の農家さんから届けられる安心して食べられる野菜)」でも採用された国産のもので、シャキシャキ感とジューシーなパティの融合で、新しい味覚を提案しました。

当初は季節商品としての限定販売でしたが、後にとびきりハンバーグサンドシリーズの定番に加わり、現在もオーダーすることができます。

生乳100%のオリジナルの国産チーズを採用

「とびきりハンバーグサンド 『チーズ』」。現在は「とびきりチーズ~北海道ゴーダチーズ使用~」と名を変え389円(税別)

さらにシリーズ第3弾として2009年に登場したのが「とびきりハンバーグサンド『チーズ』。北海道産生乳100%で作られたオリジナル国産チーズを使用し、とろりと溶けたチーズとパティのバランスが人気となりました。

当初、期間限定販売だったようですが、後に『とびきりチーズ~北海道ゴーダチーズ使用~』と名を変えて定番商品になり、現在もオーダーすることができます。

「ニッポンのB.L.T」をテーマに開発されたハンバーガー

「とびきりハンバーグサンド 『B.L.T』」

アメリカのカフェやダイナーで見かける「B.L.T」。ベーコン、レタス、トマトを加えたサンドウィッチやバーガーの略ですが、「ニッポンのB.L.T」をテーマに2011年にリリースされたのが「とびきりハンバーグサンド『B.L.T』」でした。

「国産ベーコンに、『モスの生野菜』レタス、トマトを使用しました。また、国産のゆず果汁、オニオン、マヨネーズ、ブラックペッパー等を加えた酸味の効いたゆずマヨネーズを採用し、サッパリさせながらハンバーグの旨味を引き出した商品でした」(同)

期間限定だったため現在では販売終了していますが、モスバーガーが得意とする様々な素材の融合を、「B.L.T」に取り入れた絶品バーガーでした。

シリーズで最も売れたのはこの商品だった

「とびきりハンバーグサンド『金のテリヤキ』」

2011年、すでにシリーズが確実に定着した時期に、モスバーガーが元祖である「テリヤキバーガー」をとびきりに仕上げたのが「とびきりハンバーグサンド『金のテリヤキ』」です。期間限定ではあったものの、販売方法にも大きな特徴がある商品だったようです。

「“世界同時発売キャンペーン”として、日本(当時1,368店)と世界7カ国・地域(同269店)に同じタイミングで発売しました。定番の『テリヤキバーガー』とは異なるさっぱりとしたネギ醤油ソースを使用し、トマト、レタス、目玉焼きをのせた商品。期間限定の『とびきりハンバーグサンド』の中では最も売れた商品です」(同)

外食ができない今を狙い、この冬登場の2つの期間限定品

現在のシリーズ定番商品は、「とびきりチーズ~北海道産ゴーダチーズ使用」「とびきり和風ソース」があり、いずれもパティのダブルのラインナップを用意。とびきりで豪華な味を楽しむことができます。

そして、この冬にはシリーズ最新作として下記の豪華な2メニューが登場します。

「とびきり赤ワイン&ビネガー 国産燻し豚ロースとチーズ ~北海道産ゴーダチーズ使用~」538円(税別)

「とびきりスパイス&デミ 国産燻し豚ロースとチーズ ~北海道産ゴーダチーズ使用~」538円(税別)

これまでのシリーズと比べてみても、商品名からして並々ならぬ豪華な風合いを感じます。2商品に共通するのは、これまでのシリーズのハンバーグに加え、オリジナルの国産チーズ、国産豚ロース肉を燻したベーコンを乗せた点。そこにそれぞれ異なる贅沢なソースを加えて差別化を図っています。

「とびきり赤ワイン&ビネガー 国産燻し豚ロースとチーズ ~北海道産ゴーダチーズ使用~」(販売中、12月下旬まで)は、赤ワインと4種のビネガーを使用し芳醇な味わいを表現。「とびきりスパイス&デミ 国産燻し豚ロースとチーズ ~北海道産ゴーダチーズ使用~」(1月5日から2月上旬販売予定)では、たっぷりの野菜を混ぜ込んだデミグラスソースに7種のスパイスやハーブを加えて、キレと深みのある味わいに仕上げたもの。いずれも肉本来の旨味を引き立て、パティのとびきりな美味しさを堪能できます。

「モスバーガーは日本生まれのチェーンとして、『日本の味』にこだわっています。定番商品も『とびきりハンバーグサンドシリーズ』も、ともに今後も進化を続けながら、様々な美味しさをお届けしたいと思っています」(同)

これまでのシリーズの変遷を見ればわかる通り、止まることがないモスバーガーの味への挑戦は『未来の新しい美味しさ』に繋がっていくはずです。最新の2商品を食べてみて、将来のモスバーガーの味の進化を予測するのも楽しいかもしれません。

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