GoogleのCOVID-19 感染予測 (日本版)サイトから行政機関のウェブサイト構成を考える

検索サービスを提供するグーグルが新型コロナウイルス COVID-19 感染予測 (日本版)*1 を公開しました。
この感染予測ページは各種オープンデータを活用して、新型コロナウイルスの死亡者数、感染者数等を予測するものです。

 COVID-19 感染予測(日本版)サイトを見ると、

日本全国の今後28日間の予測される死亡者数、予測される陽性者数が表示されており、都道府県別の予測死者数、予測陽性者数等が閲覧することができます。
 このような情報があれば、医療従事者のみならず、多くの人々が自分の住む地域での今後の新型コロナウイルス感染状況予測を知ることができるので、各自の行動を律するきっかけにもなります。
 このサイトは日本全体の状況と47都道府県別の状況を知ることができとても便利なサイトです。
 必要な情報がひと目で日本全体と都道府県別に閲覧できるのはとても見やすいです。

 一方、厚生労働省の新型コロナウイルス感染症についてのウェブサイト*3を見ると、全国規模の陽性者数、PCR検査人数等を見ることはできますが、同じページ内で都道府県別の陽性者数等は表示されていません。
 同じページ内にある国内の発生状況というリンクをたどることで別サイトに移動してPDF形式のデータが見られるようになっていますが、
手っ取り早く都道府県別情報を得ようとする場合は都道府県のサイトを閲覧するか、NHK新型コロナウィルス特設サイト*4や[東洋経済オンライン](https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/)のサイトを閲覧するする人が多いかもしれません。

 こうしてグーグルと厚生労働省のサイトを比較すると、グーグルは今後の感染者数等の予測に情報を絞って公開しているのに対し、厚生労働省はさまざまな新型コロナウィルスの情報を含んだ情報を公開しています。

 厚生労働省のウェブサイトはさまざまな情報を提供する必要があるため、情報量が大きく異なるので単純には比較できないのですが、情報は一覧性を確保した状態で公開されている方が見やすいのは確かです。

 厚生労働省の新型コロナウイルスサイトでも、日本全体の情報と都道府県別情報を同じページ内で閲覧できれば、より利用しやすいと思います。

 そして、そろそろ年末の帰省シーズンを迎えることになります。
今年2020年のお盆休みは新型コロナウイルス感染症を各地に広げないために、帰省をするかしないかの判断を個々人がすることになりました。
 個々人が帰省をするかしないかの判断材料として、各都道府県知事等が帰省に関連してどのような考えを都道府県ウェブサイトに掲載していたのかについて調べた結果が下記になります。
全国都道府県知事会(8月8日)*6では知事ごとの意見が掲載されていたようでしたが、多くの都道府県ウェブサイト上には帰省に関しての知事の意見等は掲載されていませんでした。

多くの人々は全国知事会のホームページより都道府県ウェブサイトの方を閲覧すると思いますので、年末年始にかけての帰省シーズンにかけての知事の見解をウェブサイト上に掲載されていると、帰省を考えている人の参考になるものと考えます。

 また、それら各都道府県知事の見解を総務省や厚生労働省のウェブサイト等、
一覧形式で掲載されていると、見やすく、多くの人々に情報が伝わることと思います。

新型コロナウイルス対策ではさまざまな立場の方から、個々人に対して自己責任を求める発言が多く聞かれますが、自己責任に基づく行動をするためには、
現状はどのような状態であるのか等、行動の判断材料となる正確性の高い情報を、わかりやすい表現で、迅速に多くの人々に周知されている必要があると考えます。

この新型コロナウイルスに対する国会議員、都道府県知事、市区町村首長の発言や、各種対応をみて、次回選挙時で投票する際の判断材料としてもいいかもしれません。

 今回はグーグルの新型コロナウイルス COVID-19 感染予測 (日本版)ウェブサイトから、コロナウイルス関連情報に関して、ウェブサイトに掲載してあると便利な情報と閲覧性について見てきました。

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