本塁打王・ボイト レメイヒューのヤンキース残留を希望

今季のヤンキースでは、首位打者に輝いたDJ・レメイヒューと本塁打王のタイトルを手にしたルーク・ボイトの2人が打線を牽引。同じチームから首位打者と本塁打王が誕生するのは、ハンク・アーロンが首位打者、エディ・マシューズが本塁打王となった1959年のミルウォーキー・ブレーブス以来61年ぶりの快挙だった。レメイヒューはヤンキースからのクオリファイング・オファーを拒否してフリーエージェント(FA)となっているが、ボイトはともに打線を牽引した「相棒」の残留を望んでいる。

ヤンキースは今オフ、田中将大、ジェームス・パクストン、J・A・ハップの3投手がFAとなり、先発投手の補強も必要と見られているが、何より優先すべきなのはレメイヒューとの再契約であると言われている。レメイヒューは2019年1月にヤンキースと2年2400万ドルで契約。当初は内野の便利屋扱いで、打者有利のロッキーズを離れて打撃成績の悪化も懸念されていたが、予想を覆す大活躍を見せ、MVP投票で2019年は4位、今季は3位にランクイン。今や球界を代表する好打者の1人となった。

ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは今オフ、ここまで目立った動きを見せていないが、これはレメイヒューとの再契約交渉を最優先に行っているからだろう。FAとなった3投手の穴は、故障から復帰するルイス・セベリーノ、出場停止処分が明けるドミンゴ・ヘルマン、若手有望株のデイビー・ガルシアやクラーク・シュミットで埋めることもできるが、レメイヒューは替えの利かない存在だ。アーロン・ジャッジやジャンカルロ・スタントンなど故障離脱の多い打者が目立つヤンキースにおいて、レメイヒューの安定感は際立っている。

そんなレメイヒューについて、本塁打王・ボイトは「もし僕がギャンブラーなら、DJが戻ってくるほうに賭けるよ」と話している。「彼は残留を望んでいると思う。彼は球界で最高の選手の1人だし、僕が今まで一緒にプレーしてきたなかで最高の打者の1人だから、戻ってきてほしいよ。残りのキャリアをピンストライプのユニフォームで過ごしてほしい」とボイト。本塁打王のタイトルを獲得した大砲からのラブコールはレメイヒューに届くだろうか。

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