ロボットで体調管理 延岡市、大阪の企業と実証実験

「PLEN Cube」を手にする赤澤夏郎社長

 延岡市は業務支援ロボットの製造、販売を手掛ける大阪市のベンチャー企業「PLEN Robotics」(プレンロボティクス)と連携協定を結んだ。市内保育所などに手のひらサイズのロボットを設置。来年5月までの半年間、職員の体調管理を自動で行うなどの実証実験を行う。
 ロボット「PLEN Cube」(プレンキューブ)は縦、横、奥行きとも7.5センチ。起動すると、小型カメラや体温感知センサーを備えた上部が頭を動かすようにコミカルに動く。本体には人工知能(AI)も搭載している。
 実証実験では、市内の恒富、東保育所と延岡市北方デイサービスセンターに機器を設置する。顔認証技術で職員を見分け、個別に体温を測定して記録。データを本体に蓄積し、体調管理の参考にする。
 当面は体温記録のみ行うが、ロボットには会話機能が備わり、簡単な問診ができる。入退室の管理などにも応用可能という。11月にあった協定調印式で、読谷山洋司市長は「省力化につながる技術として期待している」と述べた。
 同社の赤澤夏郎社長(49)は「現場での実用性を高め地方の課題解決に役立てたい」と話している。

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