ハウステンボス 39億円赤字 コロナで入場者減 HIS傘下初

 長崎県佐世保市のハウステンボス(HTB)が11日発表した2020年9月期連結決算は、売上高が前期比51.8%減の146億2千万円、純損益が39億1400万円の赤字(前期は40億2300万円の黒字)だった。新型コロナウイルス感染拡大に伴う休園や入場者数の減少が響いた。通期での赤字は10年にエイチ・アイ・エス(HIS)傘下となって以降初めて。
 HTB単体での売上高は前期比52.1%減の122億5800万円、純損益は24億3800万円の赤字(前期は56億1千万円の黒字)。2~5月に計56日間休園したことなどが影響し、入園者数は同45.6%減の138万6千人に落ち込んだ。
 赤字転落について坂口克彦社長は「資金繰りに奔走したことはない。そのレベルには抑えられている」との認識を示した。目標としている株式上場については「2、3年後の上場を目指しているのは事実。それを目標にやっていきたい」と述べた。
 21年3月にはコロナ禍で準備が遅れていた新エリア「光のファンタジアシティ」をオープン。クリスマスや「光の王国」「フラワーフェスティバル」など季節ごとのイベントを強化し黒字転換を目指す方針。
 21年9月期の業績見通しは、コロナがどの程度影響するか分からないとして未定とした。

© 株式会社長崎新聞社