フィリーズ ドンブロウスキー編成本部長との4年契約を発表

フィリーズは日本時間12月12日、球団史上初となる「編成本部長」のポジションにワールドシリーズ制覇2度の実績を誇るデーブ・ドンブロウスキーが就任したことを発表した。「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲールによると、契約期間は4年で、総額2000万ドルという大型契約となっている。フィリーズは今季限りでチームを去ったマット・クレンタック前GMに代わるフロントオフィスの新たなリーダーの人選が難航していたが、実績十分の大物エグゼクティブを招聘することに成功した。

ジョン・ミドルトン・オーナーは「フィラデルフィア・フィリーズにとって素晴らしい日だ」と述べ、ドンブロウスキーの加入を大喜び。「彼がフィラデルフィアに加わることに興奮している。我々はデーブとジョー・ジラルディという、ポストシーズン進出やワールドシリーズ制覇を目指すうえでベストの2人を抱えることになった」と具体的な目標にも言及した。

ドンブロウスキーはマーリンズ時代の1997年とレッドソックス時代の2018年にワールドシリーズ制覇を経験。チームを「勝たせる」手腕には定評がある。フィリーズにはブライス・ハーパー、ザック・ウィーラー、アーロン・ノラといったスター選手がおり、ドンブロウスキーは「再建というよりは再編を考えている。優勝を争えるチームだと思うからね」と今後の方針を語った。

ドンブロウスキーはテネシー州ナッシュビルにメジャーリーグ球団を招致するための活動を行う「ミュージック・シティ・ベースボール」という団体に加わっていたが、新型コロナウイルスの影響もあって次回の球団拡張が遅れる見通しのため、フィリーズに加入することを決断したという。

崩壊したブルペンの立て直し、J・T・リアルミュートとの再契約など課題は山積しているが、「世界一になるために本当に必要な戦力でない限り、短期的な戦力アップのために将来を犠牲にするようなことはしたくない」と語るドンブロウスキーの手腕に注目だ。

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