ネット旅行社利用 五島市が1泊3000円助成

 新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ観光需要を喚起しようと、長崎県五島市はインターネット上の旅行会社(OTA)を通じて市内の宿泊施設を予約した個人客に、1泊3千円を助成する事業を実施している。OTAを利用できる市内の施設を増やすと共に、リピーターにつながる個人客の獲得を目指す。
 11月から来年2月に宿泊する人が対象で、3連泊(助成額計9千円)まで。国の「Go To トラベル」事業などの割引制度と併用できる。新型コロナ対策の地方創生臨時交付金を活用し、2万泊分の予算を確保したが、今月上旬までの利用は約1300泊と伸び悩んでいる。
 「じゃらん」や「楽天トラベル」などのOTAを利用する観光客は全国で増えているが、市内の宿泊施設約90施設のうち、OTAが利用できるのは40施設程度にとどまる。市観光物産課は「新型コロナで団体ツアーがやりにくい中、個人客誘致に力を入れ、リピーター確保につなげたい」としている。

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