東日本大震災で大切な人を亡くした人の”心の復興”を描いた映画「漂流ポスト」が、2021年3月5日より劇場公開されることが決まった。東日本大震災で亡くなった人への想いを受け止めるために作られた、岩手県陸前高田市の山奥に建てられた実在のポストが題材となっている。これまで国内外の映画祭などで上映され、ニース国際映画祭やロンドン映画祭などで多くの賞を受賞してきた。
「漂流ポスト」は、東日本大震災で親友の恭子を失ったことを受け入れられずに過ごす園美が、漂流ポストの存在を知り・・・という物語の30分の短編作品。漂流ポストを知った清水健斗が、監督・脚本・編集・プロデュースを手がけた。震災後に長期ボランティアに参加した清水監督が、見聞きした被災者の想いを風化させないために映画化を決意し、趣旨に賛同した漂流ポストの管理人である赤川勇治の全面協力により、実際に漂流ポストのあるガーデンカフェ森の小舎で撮影された。
公開決定にあたり、清水監督は「来年で震災から１０年が経ちます。震災で再認識した、生きていることのありがたさ・命や日常の儚さ・絆と助け合う心・悲しみから立ち上がる勇気。当たり前すぎて忘れがちな人として一番大切な”心”の部分をもう一度感じてもらう事が大事だと思っています。今作がその力になれれば幸いです」とコメントしている。
(c) Kento Shimizu
