メッツの次なる補強ターゲット スプリンガー?バウアー?

日本時間12月13日、メッツがジェームス・マッキャンと4年契約で合意したことが報じられた。これにより今オフの補強ポイントの1つだった正捕手の獲得は完了。スター捕手のJ・T・リアルミュートではなくマッキャンを獲得することにより他のポジションの補強するための資金を多く残すこともできた。ここまでトレバー・メイ、マッキャンと比較的「地味」な補強が続いているメッツだが、次なる補強ターゲットにはジョージ・スプリンガーやトレバー・バウアーの名前が挙げられている。

大富豪のスティーブ・コーエンが新オーナーに就任し、今オフの大型補強が予想されていたメッツだが、ここまでの目立った動きは救援右腕のメイと2年1550万ドルで契約したくらい。それに次ぐ補強としてマッキャンと4年4000万ドル超で契約合意に達したが、ブロディ・バンワグネン前GMの後任にダイヤモンドバックスのジャレッド・ポーターGM補佐が就任することが確実となり、大型補強が本格スタートしそうだ。

「スター・レッジャー」のボブ・クラピッシュによると、コーエンがスプリンガーの獲得を望んでいる一方、サンディ・アルダーソン球団社長はスプリンガーよりもバウアーに興味を示しているという。

メッツは先発右腕のノア・シンダーガードが今年3月にトミー・ジョン手術を受けており、来季は開幕から少なくとも1~2ヶ月を欠場する可能性が高い。場合によっては戦列復帰が後半戦までずれ込む可能性もある。

エースのジェイコブ・デグロムに次ぐ先発投手がクオリファイング・オファーを受諾して残留したマーカス・ストローマン(今季全休)と今季デビューして6勝を挙げたデービッド・ピーターソンという状況であり、アルダーソンとしてはエース級の投手をもう1人獲得したいという思いがあるのだろう。

とはいえ、正中堅手不在もここ数年のチームの課題となっている。2014年にゴールドグラブ賞を受賞したフアン・ラガレスがその後は伸び悩み、2018年以降はブランドン・ニモが中堅を守る機会が増えているものの、本来は両翼向きの選手である。正中堅手不在という課題を解消するうえでスプリンガーはうってつけの存在と言える。スプリンガーを獲得すれば、余剰戦力となった外野手をトレードの駒に回すこともできる。

いずれにしても、捕手の補強をリアルミュートではなくマッキャンで済ませたことによりメッツに多くの選択肢が生まれたことは間違いない。アルダーソンとポーターが中心となるメッツのフロントがどんな補強を見せるか注目だ。

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