プロ野球解説者・山本昌が見た「アメリカ野球のハングリー精神」

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東海ラジオ『ドラゴンズステーション』(月~金17:15~19:00)12月9日(水)の放送で、コメンテーターの山本昌氏が、アメリカ野球交換留学時代の話をした。山本氏の中日ドラゴンズ入団が1984年。入団5年目の88年に、ドジャース傘下の1Aリーグでマイナー生活を体験したのだ。

大リーグのメジャーとマイナーとの待遇の差はかなり大きいという話はよく聞く。山本氏がマイナーの待遇として挙げた一例は食事代。当時1Aの選手は「遠征に行くと10ドル(当時のレートで2000円ぐらい)もらえた」そうだ。それを食事代に充てたという。

山本氏は「日本ならキャンプ中、朝昼夜、全部食事は球団が用意してくれるが『アメリカでは、これ(10ドル)でご飯を食べなさい』ということだった」と振り返った。体が資本の野球選手、とても10ドルでは足りないはずだ。しかし、山本氏が驚いたのは「ドミニカなど中南米から来ている選手は、その中から仕送りをしていた」ことだった。

中南米の選手の中には、自分はハンバーガー1個買って、あとは水をもらって済まし、10ドルの中から故郷に住む家族へ仕送りしていた選手たちがいたそうだ。その横でビッグマックセットを頼む山本氏は、うらやましそうな顔で見られて、ポテトを分けたりしていたそうだ。

そして、マイナーの厳しさは、金銭面だけではない。山本氏は「いきなりロッカーからいなくなる。シーズン中でもクビになる。ひとりいなくなると、下のリーグからひとり上がってくる」と話した。

「Just Burger & Water」でメジャーリーグを夢見る選手たちを間近に見て「自分たちは恵まれている」ことを実感した山本氏。「ハンバーリーグ」「ホットドッグリーグ」とも言われるマイナーでの体験が、その後の日本での活躍に寄与したことは間違いないだろう。

ドラゴンズステーション

放送局:東海ラジオ

放送日時:毎週月曜~金曜 17時15分~19時00分

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