エンゼルス 「2番手グループ」の先発投手との高額契約は回避か

投手力不足が顕著なエンゼルスにとって、投手補強が今オフの最優先事項であることは誰の目にも明らかだ。しかし、すでにレッズからライセル・イグレシアスを獲得しているものの、ペリー・ミナシアンGMがその課題をどのように解消しようとしているか、まだ具体的には見えてこない。先発ローテーションの柱となるエース格の投手の獲得は不可欠と見られているエンゼルスの投手補強について、「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタールが分析している。

ローゼンタールは「エンゼルスは少なくともトップクラスの先発投手の獲得を狙うだろう」と指摘。その候補としてブレイク・スネルとトレバー・バウアーという2人のサイ・ヤング賞経験者の名前を挙げた。バウアーは現在フリーエージェントのため、資金さえ用意できれば自由に獲得することができる。「ジ・アスレチック」のジム・ボウデンはバウアー争奪戦を制する「本命」にエンゼルスを挙げている。

一方、レイズに所属しているスネルを獲得するためにはトレードの対価が必要となる。エンゼルスはマイナーの有望株が充実しているとは言えない状況のため、レイズを満足させられるだけの対価を用意できるかは微妙なところだ。

メジャーリーグ公式サイトのジェイソン・カターニアはスネルとジョー・アデルの1対1のトレードを提案しているが、「レイズが拒否するだろう」とも述べている。アデルのほかにブランドン・マーシュという有望な外野手もいるが、ランディ・アロサレーナの台頭によりレイズが外野手の補強を必要としていない点もエンゼルスにとって痛い。

ローゼンタールはアデルやマーシュのような有望株と高額年俸のジャスティン・アップトン(残り2年5100万ドル)をセットで放出することが検討される可能性を指摘しているが、このパッケージではエンゼルスが望むようなトップクラスの先発投手を獲得することは間違いなくできないだろう。

また、ローゼンタールは関係者の話として、エンゼルスが「2番手グループ」の先発投手に対して高額契約を与えることを回避する可能性が高いことを伝えている。ジェイク・オドリッジ、ジェームス・パクストン、田中将大といった投手を獲得するために必要以上の好条件をオファーするつもりはないようだ。

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