滋賀の鳥インフル「高病原性」と確定 1万羽の殺処分と埋却終える

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夜を徹して殺処分と埋却の作業をする県職員ら(13日夜、東近江市内)=滋賀県提供

 滋賀県東近江市の養鶏場で検出された鳥インフルエンザウイルスについて、滋賀県は14日、国の研究機関による遺伝子解析の結果、「H5N8型」の高病原性と確定したと発表した。県内の養鶏場での鳥インフルエンザウイルスの感染確認は初めてで、H5N8型は今季、宮崎や奈良など9県で確認されているウイルスと同型。滋賀県は当該の養鶏場で飼育されていた1万338羽の殺処分と埋却を進め、14日夜に作業を終了した。

 13日午前6時ごろ始まった殺処分には県職員約550人が交代で当たり、約21時間かけて全羽を養鶏場の敷地内に埋却。消毒を含む一連の防疫作業を14日午後8時半に終えた。

 半径10キロ内では他に6養鶏場で計約6万羽が飼育されており、県はこれらの養鶏場に出入りする車両などの消毒ポイントを東近江市と愛荘町、日野町に計5カ所設置。半径3キロ内を鶏や卵の移動を禁じる「移動制限区域」に、半径10キロ内を圏外へのそれらの移動を禁じる「搬出制限区域」に指定した。防疫措置の完了を受け、搬出制限は今月25日に、移動制限は来年1月5日にそれぞれ解除される見通し。

 県は14日、県内の全養鶏農家45戸に家畜伝染病予防法に基づく消毒命令を発出した。消石灰を配布し、1月末までに少なくとも2回消毒するよう求める。

 三日月大造知事は、県危機管理センター(大津市)での特定家畜伝染病対策本部員会議の後、風評被害対策に触れ、「鶏の肉や卵で(ウイルスが人に)感染する事例は現時点ではないので、そのことをしっかり伝えながら、流通に支障がないように取り組む。何か被害、救済が必要であれば迅速に対応したい」と述べた。

 また、日本政策金融公庫大津支店(大津市梅林1丁目)は14日、鶏や卵の移動・搬出制限を受けたり、風評被害で売り上げが減少したりした養鶏農家向けの融資・返済相談窓口を開設した。