市川海老蔵一家の2020年に密着! コロナ禍で新たな取り組みに挑む

日本テレビ系では、2021年1月9日に「市川海老蔵に、ござりまする 2021」(午後10:00)を放送する。

同番組は、毎年1月に放送している、歌舞伎俳優の市川海老蔵一家に密着するドキュメンタリー「市川海老蔵に、ござりまする」シリーズの第8弾。本来であれば「團十郎・新之助ダブル襲名」の記念すべき放送回になるはずだった今回。しかし、2020年を迎えてみれば、世界中を苦しめる新型コロナウイルスの猛威は、歌舞伎界にも容赦なく襲いかかっていた。予定されていた3カ月もの襲名公演は全て延期になり、一家は初めて“ステイホーム”生活に突入。緊急事態宣言下で、密着取材も中断を余儀なくされた。

しかし、3カ月ぶりに取材班が目にしたのは、生涯初めての白紙のスケジュールに戸惑いながらも、立ち止まらずにコロナの障壁をしなやかに受け止め、家族と仲間を守るべく奔走する海老蔵の姿だった。海老蔵は“舞台人”として、そして“父親”として、どのような一歩を踏み出したのか? “かつてない1年”にカメラが完全密着した。

緊急事態宣言の解除後、取材班が海老蔵宅に入ると、一家はステイホーム中に日課となったYouTube配信の真っ最中だった。終始ノリノリの勸玄(7歳)、時に渋りながらも楽しげな麗禾(9歳)。すっかり、一家の“新しい日常”となった日々の配信は、舞台が中止になる中、ファンや社会とつながる新たな海老蔵なりの試みでもあった。「團十郎白猿になったらできなかった。海老蔵のうちにできることを、とことんやる」。海老蔵は、コロナ禍に動じることなく前向きだった。

また、コロナ禍で次々と中止になるイベント。それは歌舞伎も例外ではなかった。仕事がなくなった若手俳優やスタッフは、アルバイトをして生計を立てていたという。こうした状況の中、「24時間テレビ43」(同系)でのパフォーマンスや全国巡業で精力的に舞台に立った海老蔵。そこには、「エンタメの力で日本にパワーを届けたい」、そして「俳優やスタッフを救いたい」との思いがあった。カメラは、大きな反響を呼んだ「24時間テレビ43」の生歌舞伎パフォーマンスの裏側にも密着。お宝未公開シーン満載で、当時を振り返る。

そして、新之助への襲名披露が延期されても、自宅で懸命に稽古を続けていた勸玄。昨年、舞踊家として四代目・市川ぼたんを襲名した姉の麗禾も、日本舞踊の腕を磨く。そして年末が近づいた頃、2人そろって1月の歌舞伎の舞台に出演することが発表された。チケットは発売直後に、なんと完売。コロナ禍の中、歌舞伎ファンたちの期待の高さがうかがえた。2人が歌舞伎の舞台に立つのはおよそ1年ぶり。“小さな看板役者”は、この1年どんな成長を見せたのか。7歳になった勸玄にカメラを向けると、しっかりとした言葉で舞台への意気込みを語り、その成長ぶりで取材陣を驚かせた。ぼたん、勸玄の愛くるしい姿だけでなく、幼くして芸の道に生きる子どもたちの奮闘ぶりも余すところなく伝える。

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