【新型コロナ】神奈川県の時短要請、来月11日まで延長 旅行県民割も一時停止

時短要請の延長について説明する黒岩知事=15日夜、県庁

 新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、神奈川県は15日、対策本部会議を開き、横浜・川崎市域で酒類を提供する飲食店とカラオケ店に要請している営業時間の短縮について、東京都と同様に期間を来年1月11日まで延長することを決めた。

 県は今月7日から同17日まで営業時間を午前5時から午後10時までとするよう要請しているが、感染者数の高止まりが続いていることから期間の延長を決めた。要請に応じた店舗に支給する協力金については現在の1日当たり2万円から同4万円(延長全25日で100万円)に増額する。

 政府が観光支援事業「Go To トラベル」を全国一律で停止したことに合わせ、県民を対象に県内旅行代金を割り引く「かながわ県民割」について今月28日から来年1月11日までの間、適用を一時停止する。旅行者にキャンセル料の負担はないという。

 県民に対しては、「外出は控えめに」としてきた要請を「外出は可能な限り自粛を」と強化。初詣の分散参拝や大人数による忘年会・新年会の自粛も求めた。さらに社会活動が活発な20~50代の人は意図しないで感染を広める恐れがあるとし、「酒類を提供するお店や夜の繁華街に行かないよう強く要請する」と発信。

 黒岩祐治知事はメッセージで「医療現場は非常に厳しい状況が続いている。患者がこのまま増え続ければ、皆さんがけがや病気で救急対応が必要な際に受診や治療ができなくなる恐れが出てくる」と危機感の共有を訴えた。

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