ナショナルズGM ブライアント獲得に動かないことを明言

ナショナルズはクリス・ブライアント(カブス)の獲得に乗り出す可能性があることが報じられていたが、マイク・リゾーGMは「およそ2年間、ブライアントを獲得することについて真剣に議論されたことはない」と語り、ブライアント獲得に動かないことを明言した。デーブ・マルティネス監督は日本時間12月16日、「ブライアントが補強の候補に挙がったことがある」と発言して記者たちをざわつかせたが、リゾー自らその可能性を否定し、指揮官の発言の「火消し」を行った。

「ESPN」のジェシー・ロジャースによると、リゾーはブライアントについて「彼はこの2年間、我々が注目する補強ターゲットではなかった」とコメント。「彼は素晴らしい選手だけど、現在の我々のチーム状況やマイナー組織の状況、今後の目標などを考えると、資金やプロスペクトを他のことに使ったほうがいいと思っている」と語り、若手有望株を放出してまで高額年俸のブライアントを獲得する意思がないことを強調した。

リゾーは「打線の中軸を担う強打者の獲得」が今オフの最優先事項であることを明言し、「一塁か外野の両翼を守る選手であれば理想的」とも語っているが、ブライアントのメインポジションである三塁には有望株のカーター・キーブームがいる。キーブームを交換要員としてブライアントを獲得するという方法もあるが、すでにマイナー組織が枯渇しているというチーム事情もあり、1年後にFAとなる選手の対価として有望株を差し出すのは避けたいと考えているようだ。

リゾーは「素晴らしい選手を1年雇うだけのために将来有望な選手を3~4人も放出するのは決して良いことではない」とコメント。よって、補強ポイントである強打者の獲得はFA市場で行われる可能性が高く、二冠王のマーセル・オズーナらが候補となるだろう。また、トレードで補強を行う場合も、手頃な対価で獲得できる選手をターゲットとすることになりそうだ。

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