左時枝 故郷の方言に「なにひとつ苦労がないんです」 「大コメ騒動」で米屋の女将役

102年前に富山県で起こった米騒動で活躍した女性たちの姿を描いた映画「大コメ騒動」の東京プレミア試写会が、15日都内で開催され、主演の井上真央、室井滋、夏木マリ、鈴木砂羽、左時枝、柴田理恵、本木克英監督が登壇。左時枝が、演じたキャラクターや我慢できないことなどについて語った。

左は、生まれ故郷の富山県が舞台で富山弁での芝居だったことについて、60年を超える役者生活で「いつもいつも方言ばっかりの役が多かった。そのたびにセリフを覚えるより方言を覚えるのがどんなに苦しかったか」と力を込めて語り、「それが今回はなにひとつ苦労がないんです」と笑顔を見せた。また、富山県の女性について「夫思い」と自説を述べ、「”おとっつぁん”と男の人を立てるんです。そして、しっかり自分の思うところにスーッと持っていく。賢いんですよ」と語り、会場を笑いに包んだ。

「もう我慢できん」の映画のキャッチコピーにちなんだ「来年は我慢できないこと(したいこと)」については、「花のやさしさ 草のあたたかさ ふるさとのありがたさ」と回答。自身の花の絵の展覧会が2回もなくなったことを残念がり、来年は展覧会ができることを願った。

「大コメ騒動」は、1918(大正7)年に富山県の貧しい漁師町で実際に起こった「米騒動」を題材にした作品。日本の女性が初めて起こした市民運動ともいわれる出来事で、活躍したおかか(女房)たちにスポットを当てたエンターテイメント作品となっている。主人公の松浦いとを演じるのは、「八日目の蝉」で日本アカデミー賞最優秀女優賞を受賞した井上舞台で真央。室井滋、立川志の輔、西村まさ彦、柴田理恵らの富山出身者が脇を固め、同じく富山県出身の本木克英さんが監督を務めている。

「大コメ騒動」
2021年1月8日(金)TOHOシネマズ日本橋ほか全国公開
配給:ラビットハウス、エレファントハウス
©︎2021「大コメ騒動」製作委員会

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