“水曜はアイビー”太田裕二×小早川俊輔×谷水力 「猫ひた」初代水曜メンバー座談会

テレビ神奈川(tvk)の情報番組「猫のひたいほどワイド」(月~木曜午後0:00。テレ玉・チバテレでも放送)に、番組初年度から出演中の太田裕二、小早川俊輔、谷水力によるトークイベント「チャンピオン谷水力を囲む夜会」が11月18日に開催された。TVガイドwebでは、イベント終了後の彼らを直撃取材。番組アシスタントの岡村帆奈美アナウンサーも交えて、太田、小早川、谷水が共演していた2016~17年度の「猫ひた」水曜日を振り返るとともに、彼らの絆に迫った。

――本日はお疲れさまでした。太田さん作詞・作曲の“みず”の新曲「Riki Riki」は谷水さんへの愛があふれている歌詞で、お客さんも巻き込んで盛り上がりましたね。

太田 「ありがとうございます。最初はりっきー(谷水)だけでなく、お客さんにもサプライズにしておく流れだったのですが、せっかくなので歌詞カードを事前に配布して、一緒に祝うことにしました」

小早川 「これ、ラップは誰が考えたの?」

太田 「ラップはあなただけどね」

小早川 「(自分で拍手)」

太田 「めっちゃ、そこ推すな(笑)」

――そして、今日のイベントでは、谷水さんがこれまで演じられた多く“キャラ”が出てきましたが、谷水さんが一番印象に残っているキャラを教えてください。

谷水 「やはり、スイートですかね…長いですし。毎回、熟考しますし、“天才”といえども(笑)、そう簡単にはいかないので」

小早川 「なんだか、ジーニアス谷水ってキャラもあった気がしてきた」

太田 「あった気がするね」

小早川 「スイート谷水はまだ生きているもんね」

太田 「深い歴史の上にね」

小早川 「しかも、ほかの曜日にもはびこってきてるから」

――太田さんと小早川さんは、谷水さんが今日のイベントで演じた「SWEET SWEET TIME」はいかがでしたか?

太田 「僕らは裏で着替えていて、直接見られていなかったのですが、会場の盛り上がりの様子からは、りっきーは王道をいっているなと感じました。われわれは、王道にいっているつもりなのですが、(反応が)いってないというか」

小早川 「そんなに一緒にしてほしくないかな…」

太田 「(笑)」

小早川 「王道のスイートできるのは強いよ」

谷水 「俺も王道のスイートではなかった気がするけれど」

岡村 「ホスト風にやっていたよね」

太田 「でも、LINE LIVEの反応はりっきーが一番だったみたいだし」

岡村 「たくさんのコメントもいただいて、ありがとうございました」

――番組開始当初から3人と共演している岡村さんは、今日のイベントはいかがでしたか?

岡村 「3人での共演は久々ですが、今年度は太田くんと、やかわさん(小早川)は同じ水曜日で、2018年度と19年度は、やかわさんとりっきーが同じ月曜日でした。なので、久しぶりだけれども、久しぶりでもないという不思議な感覚でした。でも、初期のメンバーなので、3人ともしっくりきていたのではないでしょうか」

太田 「(この3人だと)自然だよね」

谷水 「自然体ではいられるね」

岡村 「自然体でいすぎて、どこまでそのノリでいったらよかったのか(笑)。時間もオーバーしてしまいましたし。でも、とても楽しい会でした」

――こちらこそ、皆さまに楽しませていただきました。

岡村 「番組初年度に今日のメンバーでイベントやっていたら、全然違っていたと思います。約5年間を経て、この3人が集まって今日のイベントをやれたことは意味があったのではないでしょうか」

小早川 「初年度だったら、“ハイハイ”(※)して終わってたよね、たぶん」

岡村 「やってたよね。それ早く言ってよ(笑)」

谷水 「ハイハイ、俺も忘れてたよ」

太田 「ハイハイを知る人も今は少なくなってきているからね」

(※16年6月29日放送分の潜入リポートで、太田が赤ん坊の格好でハイハイをしたことをきっかけに、当時の水曜では観覧のアフタートークやイベントで出演者がハイハイを披露することがあった)

――番組の1年目は16年ですから、皆さま変わられましたよね。

一同 「そうですか?」

――3人の中で一番変わったのは、谷水さんかなという印象があります。最初はまだ10代で、今日の楽曲の歌詞にあったように、ネイチャー、カルチャーと探り探りやっていきながら、ハマり役の“スイート”というキャラをつかんでいったという感じがします。

一同 「ほぉー」

――太田さんと小早川さんは初期の頃から今に通じる感じはあった気がします

太田 「最初の頃の僕ら、どんな感じに見えていたのですか」

――逆インタビューですね(笑)。小早川さんは、頭の回転が速い方だなと思っていました。MCの三上真史さんとの掛け合いが面白くて、お二人のやりとりは番組として成立しているなと感じていました。

(小早川が、少し離れたところにいる古矢智一プロデューサーに向かって「ですって!」とささやく)

太田・谷水・岡村 「(笑)」

――小早川さんは、1年目の放送で新潟県上越市に行った“猫ひたツアーズ”をはじめ、リポートも安定していた気がします。

(小早川が再び、古矢プロデューサーに「だそうです!」とささやく)

太田 「見ている方のご意見は大きいからね(笑)」

小早川 「裕二はどうでしたか?」

――太田さんは最初から博識な方という印象でしたが、それ以上に先ほどの会話にも出てきた“ハイハイ”の衝撃がすごくて。すみません、眼鏡をかけて赤ちゃんのコスプレは怖かったです(笑)。

小早川・谷水・岡村 「(笑)」

太田 「目の前の赤ちゃんもワァーって泣きましたからね」

小早川 「あの雰囲気は裕二にしか出せないよね」

――最近でも太田さんはいろいろな格好をしていますが、奇抜な演出も楽しみながら、果敢に挑む姿勢は最初の頃からあったのだと思います。

小早川 「最初に比べて、裕二はあか抜けたもんね。髪形じゃなくて、雰囲気がね。最初はどうやって仲良くなればいいか、分からなかったもん(笑)」

太田 「確かに、2人とは歩んできた人生のタイプは完全に違う人種だと思う。自分は今日初めてシャンパンタワーを見たし、自分とは違った生き方をしてきたんだろうなという感じはしていました」

小早川 「ちょっとその言い方、語弊があるよ」

谷水 「そうだよ」

太田 「(苦笑)」

小早川 「裕二は自分と似ているなと思うメンバーはいるの?」

太田 「どうだろうな…、今年度共演している牧田習くんは少し、似ているかな」

岡村 「確かに」

太田 「ベン図にしたら少しかぶるかなと(笑)」

谷水 「ベン図って、聞いたの中学校以来だよ」

――ところで、皆さんが共演していた時代の水曜は、オープニングでテーマを決めて自己紹介していましたね。「好きな〇〇は」とか「小学校時代のあだ名は」とか。

一同 「やってましたね!」

――また太田さんのことになってしまうのですが、ある日の放送で太田さんが開口一番に「好きな昔話は『姥捨て山』です」と言っていたような記憶があって…。

太田 「(苦笑)まぁ、その場のひらめきで言ったというか、深い意味はなく…」

小早川 「目立とうとしていたもんね、あの頃は」

太田 「そうですね、悪い癖が出たのだと思います」

岡村 「尖っていたのかな(笑)」

――ちなみに、小学校時代のあだ名がテーマの時は、太田さんは漢字三文字で「余裕二」とおっしゃっていましたね。

太田 「はい。でも、そう呼ばれていたのは、ごく一部の友達からだけでしたけどね」

――そして「消臭力」と言っていたのが…谷水さん。

谷水 「言ってましたね」

小早川 「びっくりした、順番的に自分のことかと思った。本当にそんなあだ名だったの…?」

谷水 「実際のあだ名は、それこそ“りっきー”とか、“たにみっちゃん”だったよ。“消臭力”は何かのきっかけで言われたことがあるっていうくらい。普通のあだ名だと番組的につまらないと思ったから、その時は“消臭力”を出したの」

――小早川さんは確か「輔さん」だったでしょうか。

小早川 「はい、よくご存じで」

岡村 「俊輔の輔で“輔さん”ね」

小早川 「今、急に思い出したんだけど、りっきーが昔、“ハッピー、ラッキー、りっきー”みたいなのやってなかったっけ?」

岡村 「やってた!」

太田 「なんか、やってたね」

小早川 「文字で伝わるように、再現してみて」

谷水 「(しばし沈黙)どうやってやんだっけ…(笑)」

岡村 「♪ハッピー、ラッキー、りっきーだよ~みたいな感じじゃなかったっけ?」

小早川 「あれも“キャラ”に入るんじゃない?」

太田 「イベントの本番中、思い出せなかったな」

岡村 「今、思い出したね」

小早川 「あれで、かわいいキャラが定着したんじゃなかったっけ」

谷水 「確かに、あれからかわいいだった気がする」

――小早川さんは番組3年目に谷水さんと月曜日に異動して、今年度は再び水曜日に戻ってきたわけですが、これまでの道のりはいかがでしたか?

小早川 「1~2年目はまだ自分もテレビ番組というものに慣れていなくて、三上さんがガーデニングを主体に突き進むところに突っ込みを入れたり、調整したりしながらも、三上さんの横で番組の進行を勉強させてもらっていました。3~4年目は、ご一緒したMCの八神蓮さんや久保田悠来さんがとてもボケられる方だったので、別の意味で視野が広がりました。そして、今年度はりっきーとは離れてしまいましたが、三上さんと裕二とまた一緒になって、あの頃よりはパワーアップしてまた再会できたのではないかと思います」

――修業して帰ってきたという感じでしょうか。一方、谷水さんは小早川さんと離れて寂しいですか?

谷水 「寂しいですよ!」

小早川 「しゅんたんも、寂しい…」

谷水 「え!?(笑)。やかわさんは4年間一緒だったのでね。」

小早川 「内縁だかね(笑)」

谷水 「3年目から2人でご飯行くようになって、急激に仲良くなったよね」

小早川 「2人で初めて別の曜日に異動したというのもあったからかな」

――では、最後に皆さまの“お父さん”である三上真史さんに、皆さんからメッセージを贈っていただき、終わりたいと思います。

太田 「三上さんの人を育てるのも、植物を育てるのも一緒という理念のおかげで、まさに肥料の三要素、窒素、リン、カリウムのごとく、われわれは初期の水曜日の3要素で頑張っていけると思いますので、これからもいろんな方々の肥料になれるように、三上さんへのご恩も忘れずに頑張っていきたいと思います」

小早川 「俺、カリウムがいい」

谷水 「俺はリンがいい」

太田 「じゃぁ、僕が窒素で。いゃ、窒素悪くないよ(笑)」

小早川 「三上さんは、人を受け入れて、その中で自由に伸ばしていくという姿勢を言葉でなくて、実際に時間を共有することで伝えてくれるところがすてきだと思います。こうやって、初代のメンバーで集まってイベントができるのも、僕たちが『猫ひた』を好きで、水曜日が皆さまに愛されているからだと思います。それは見えないところで、三上さんが引っ張ってきてくれたからだと思うので、感謝を忘れずこれからも育っていきたいです」

谷水 「三上さんは、僕たちがやりたいことも自由に、やりやすくやらせてくれる方だったので、各々のキャラクターが育っていけたのだと思います。僕は3年目から水曜日を離れていますが、この間、三上さんがMCの水曜日に代打で久々に出演させてもらいました。もちろん、今の月曜日も楽しいですが、その時の水曜日も、とても落ち着いて楽しく番組ができたので、三上さんの魅力を再認識しました。今日も本当は三上さんとご一緒できたら良かったのですが、また、三上さん含めてこのメンバーで番組やったり、ご飯に行けたりできたらいいなと思います」

岡村 「三上さんのもとで一緒にやってきた初期メンバーが、まだ番組に全員残っているのはすごいことだと思います。私も間近で三上さんのMC力を日々勉強させてもらっていますし、後輩の長所を褒めて伸ばす三上さんの姿勢を尊敬しています。結果、みんないいところが突出して、個性あふれるメンバーが残っているので、本当にすてきな方だなと思います。三上さんには日々感謝しています。ありがとうございます」

――ありがとうございました。

年齢は3歳ずつ離れている太田、小早川、谷水の3人。この日に行われたイベントでは、そんな彼らが岡村アナと協力して観客たちを楽しませていた。年下の2人のことを受け止めながら、愛にあふれた楽曲を用意して会場を盛り上げる太田。自らのパフォーマンスを探究しながら、周囲を見てスパイス的な役割も担う小早川。仲間から注がれた愛に、イベントの主役としての役目を全うして応えた谷水。水曜MCの三上に育てられた3人は、この日も大きな花を咲かせていた。

【プロフィール】

太田裕二(おおた ゆうじ)
1990年4月21日生まれ。滋賀県出身。実弾生活アナザーvol.2「ヘルポエマー桜子」、オムニバスコント「実弾生活」15周年記念公演「実弾生活 THE BEST」などに出演。舞台「殉血のサルコファガス」では主演を務める。最近はクイズ番組「タイムショック」(テレビ朝日系)や「ネプリーグ」(フジテレビ系)への出演や、WEB番組「Be Talk」でMCを務めるなど、活躍の場を広げている。気象予報士の資格を持ち「猫のひたいほどワイド」では「ゆうじとまさしの猫ひた天気予報」を担当。

小早川俊輔(こばやかわ しゅんすけ)
1993年10月12日生まれ。大阪府出身。ミュージカル「テニスの王子様 3rdシーズン」などに出演のほか、舞台「白痴」「銀河英雄伝説Die Neue These」、「Being at home with Claude~クロードと一緒に~」では主演を務める。ドラマ「チョコレート戦争 〜朝に道を聞かば夕べに死すとも可なり」(tvk)や、「警視庁・捜査一課長2020」(テレビ朝日系)、「MIU404」(TBS系)、映画「HERO~2020~」にも出演。チャオ!明治座祭10周年記念特別公演「忠臣蔵 討入・る祭」(12月28~31日)、舞台「チョコレート戦争~a tale of the truth~」(大阪/2021年1月16・17日、東京/1月23~31日)への出演を控える。

谷水力(たにみず りき)
1996年10月16日生まれ。福岡県出身。舞台「弱虫ペダル」シリーズや「あんさんぶるスターズ!オン・ステージ」シリーズ、舞台「刀剣乱舞」シリーズ、「SUMMER BAZAAR~夏の終わり~」、主人公体感!360°演劇「ヴァージンロードは歩かせない!」、ドラマ「ハンサムセンキョ」(tvk)などに出演のほか、舞台「俺たちマジ校デストロイ」、舞台「真夜中のオカルト公務員」では主役を務める。2021年は「地縛少年花子くん-The Musical-」(大阪/2021年1月22~24日、東京/1月28~31日)への出演を控える。

【番組情報】

「猫のひたいほどワイド」
テレビ神奈川(tvk)
月~木曜 午後0:00~1:30
(午後0:00~0:30はテレ玉、チバテレも放送)

2021年3月7日のイベント「猫のひたいほどワイド 祝5周年感謝祭 ~不良猫の青い春~」開催に先立ち、tvkショップ限定のイベントグッズを完全受注生産で販売中。感謝祭限定仕様の出演者たちのアクリルスタンドをはじめ、この機会にしか手に入らない記念グッズがめじろ押し。特典として、1回の注文で1万円以上購入した場合には、抽選で出演者全員のサイン入りポスターが当たる。受注期間は1月23日まで。https://tvkshop.net/をチェック。

取材・文/大山敬仁

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