「arrows NX9」推しの4ポイントを富士通が解説 2021年にミリ波arrows第2弾も?

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富士通コネクテッドテクノロジーズ(FCNT)は12月16日、NTTドコモが18日に発売する5Gスマートフォン「」(以下、arrows NX9)のオンライン発表会を開催しました。開発でこだわった4つのポイントを重点的に紹介したほか、2021年のarrowsの新展開として、新たな「ミリ波帯対応モデル」についても言及しました。

arrows NX9、こだわりの4ポイントとは

arrows NX9は、5G対応arrowsの第2弾となるAndroidスマートフォン。コンパクトな横幅72mmの大画面ディスプレイに防水仕様などを備え、パフォーマンスと使い勝手を両立したモデルとなっています。

最上位モデルのに次ぐハイスペックモデルですが、コストパフォーマンスの良好さもアピールポイント。ドコモオンラインショップでの販売価格は税込76,032円(掲載時点)に抑えられています。

arrowsの強みとなっていたタフネス性能も取り入れ、ゲームにも最適化しつつ、より幅広い人にフィットするモデルと言えるでしょう。

発表会ではarrows NX9は「GAME」「PHOTO」「SAFETY」「SmartFast」という4つのポイントに絞って、その特長がアピールされました。

ポイント1:eスポーツに全力投球

モバイルゲームへの注力は、2020年のarrowsを象徴づける変化となりました。FPSゲームで国内トップクラスのeスポーツチーム「REJECT」とタッグを組み、トッププレイヤーの意見を製品開発に積極的に取り入れています。

arrows NX9はSnapdragon 765Gというハイエンドに次ぐ性能のチップセットを搭載。8GBのメモリを搭載し、ゲームを安定して動かせるスマホに与えられる認定制度「Snapdragon Elite Gaming」を取得しています。

eスポーツチームのREJECTとは、開発時からテストプレイをして改善要望を出すなど深い協力関係にあるそう。同チーム代表の甲山氏は「深くプレイしてここが足りないと、無理難題のような要望もしていたが、FCNTの開発陣は可能な限り対応してくれました」とコメントしました。

ゲーム関連の新機能としては、ゲーム支援機能「ゲームゾーン」を新搭載。ゲームプレイ時の解像度の設定や通知オフ、画面録画といった機能をまとめています。REJECTやゲーム実況者の監修で作り上げたこだわりの機能となっています。

また、arrowsではeスポーツを盛り上げる取り組みも積極的に展開。人気シューティングゲーム『PUBG』のリーグを開催し、オンライン番組『presented by arrows 矢祭YASAI~モバイルeスポーツの旬を味わえ~』を配信しています。

今回新たにスクウェア・エニックスのモバイルゲーム『とある魔術の禁書目録 幻想収束』とのゲーム内タイアップも発表。arrows由来の必殺技が登場するほか、arrows NX9購入者限定の特典も用意されます。

ポイント2:Photoshop Expressカメラが更に進化

arrows 5Gから搭載したユニークなカメラ機能「Photoshop Expressモード」。arrows NX9の発売にあわせて、さらに進化します。

もともとarrowsスマホは「どんなシーンもシャッターを押すだけ」で使えるようなシンプルなカメラが持ち味でした。そこに加わったPhotoshop Expressモードはそのシンプルさはそのままに、フィルター効果が使えます。

たとえばレトロ風やポスター調、フレーム付きなど単なる画質改善以上の効果をかけて、そのままパシャッと撮るだけ。お手軽ながら表現の幅を広げる機能と言えます。

このPhotoshop Expressモードは、arrows 5Gの登場時の仕様から改善され、暗いシーンなどで実用性が高まっています。

カメラ性能自体も不足はありません。背面のメインカメラは3眼で、広角4,850万画素+超広角800万画素+深度用500万画素という構成。画角を切り替えてダイナミックな超広角で撮ったり、ポートレート撮影で自然なボケを追加したりといった撮影シーンに対応できます。インカメラも1,630万画素と画素数が高めです。

ポイント3:消毒&耐衝撃!

arrows NX9では洗える防水性能やタフネスといったarrowsの強みを踏襲しています。

本体はハンドソープや食器用洗剤で洗える防水仕様。さらに洗えるだけでなく、アルコール消毒にも耐えるボディとなりました。除菌の仕組みについて研究し、ディスプレイの表面処理からアルコール消毒に適したものに変更したといいます。

タフネス性能では、落としても割れない耐衝撃仕様が復活。耐衝撃はarrowsの看板機能となっていた存在ですが、arrows 5Gではディスプレイに丸みを持たせた3Dガラスを採用したことから、対応が見送られていました。今回はガラスの素材とボディの構造の両面から設計を見直すことで、3Dガラスと耐衝撃の両立を実現しています。

ポイント4:小技を聞かせた3機能

arrowsならではのこだわりは、ソフトウェアにも組み込まれています。スライドインランチャーや、指紋センサーから素早くアプリを立ち上げる機能など、気張らず使えて慣れると手放せなくなるような小さなツールがarrowsには多く搭載されています。

今回は新たに3つの新機能が追加されました。その1つ「FASTメモ」は、ロック画面から2秒で立ち上げてテキスト、写真、録音でメモが取れる機能。テレビをみながらちょっとしたメモを取るといった時に便利です。

2つめの「FASTショッピング」は、コピーした文章から「dショッピング」で検索できるという機能。Instagramのコメントような、コピペできない文字を認識してコピーして検索することも可能です。

また、3つめの「FAST ARサイズチェッカー」は、たとえば縦50cm×横40cm×高さ30cmといった大きさを表す文字列を認識して、ARで実寸大の箱を表示できるという機能。ショッピングサイトで見つけた椅子やテレビの大きさをチェックしたいという時に便利です。

これら3つの機能、細かい部分の使い勝手はもう一工夫欲しいとも思える部分もあります。たとえば、FASTメモなら、メモを取ったその画面からメールアプリやTwitterなどに共有できると便利ですが、他のアプリで活用するには、一度保存してからロック解除する必要があります。また、FASTショッピングで検索できるショッピングサイトはドコモのdショッピングだけというのも物足りません。

ただ、改善できそうな点はありつつも、FAST機能には普段使いをちょっと便利にしたいという、arrowsならではの気配りを感じます。arrowsスマホを手にしたら、どのような機能があるのかチェックしてみるのをおすすめします。

次はどんなarrows? 「ミリ波帯に再挑戦」

フラッグシップのarrows 5Gに、スタンダードモデルながら高性能のarrows NX9と、2020年に2機種の5Gスマホを投入したFCNT。今後はどのような製品を投入するのでしょうか。

発表会では、2021年を見据えたarrowsスマホのヒントも示されました。

2021年は富士通の携帯電話事業が30周年、arrowsブランドは10周年という節目の年。FCNT プロダクト担当執行役員の櫛笥直英氏は、2つの方向性での取り組みに言及しました。それは「ミリ波帯対応モデル」と「さらにお買い得なモデル」です。

まず、1つ目のミリ波対応モデルですが、これはarrows 5Gに次ぐフラッグシップモデルということになります。

ミリ波は5Gで利用始まった新しい周波数帯で、5Gならではの高速通信が実現しやすい帯域とされています。ただし、2020年時点でミリ波帯に対応するスマホは限られており、arrows NX9でも対応は見送られています。

一方、2020年夏に発売されたarrows 5Gは、ミリ波帯をサポートする数少ないモデルとなっていました。今後はミリ波帯対応のスマホが増えてくると予想されるものの、最上位クラスの製品のみ対応という状況が続くでしょう。

櫛笥氏は発表会の中で「ミリ波帯に再挑戦する」と宣言。「技術の進化のためにもハイエンドモデルは継続的に投入していきたい」とコメントしています。

arrows 5Gは、arrowsスマホとしては久々のハイスペックモデルでした。デザインを一新し、画面内指紋センサーなど、これまでのarrowsに無かった要素も取り入れられています。その反面、落としても割れにくいディスプレイなど、arrowsらしい要素がそぎ落とされていた面もありました。次期フラッグシップモデルは、耐衝撃のような要素を取り入れた「よりarrowsらしいハイスペックモデル」となりそうです。

来年以降は「お買い得なモデル」も積極的に投入するとも言及されています。5Gに対応した安価なミドルレンジスマホのラインナップ拡充にも期待できそうです。

また、5G対応のarrowsスマホは現在ドコモ向けのみの展開となっていますが、2021年以降はSIMフリー向けなどへの拡大も進みそうです。櫛笥氏は「幅広いお客様にarrowsシリーズをお使いいただきたいという思いもあり、マルチキャリア展開についても継続して、拡大していきたい」とコメントしました。

著者 : 石井徹

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