石木ダム本体工事で初入札 工期は3月末、着工時期は未定

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業で、県は16日、ダム本体の両端斜面を掘削する工事の入札を15日に実施し、佐世保市内の業者が落札したことを明らかにした。本体工事の入札は初めて。
 工期は来年3月26日まで。着工時期は未定で今後、業者と協議し契約を結ぶ。県は本年度一般会計予算に本体建設予定地の基礎掘削工費などを含む約8億円を計上。中村法道知事も年度内にこれらの本体工事に着手する方針を示している。
 県河川課によると、ダム本体両端の堤体より高い部分を掘削する。入札は10社による指名競争入札で実施され、落札額は4905万5千円。1社が辞退した。本体工事を進めるための県道付け替え道路工事は反対住民の座り込みなどで完了していないが、今回の工事には支障はないという。
 日程的に年内の着工は難しく、年明け以降になる見通し。同課は「付け替え道路工事などの状況を総合的に判断して発注した。(石木ダムは)2025年度完成が目標。(今回の掘削工事は)年度内に終われるよう努力したい」としている。

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