石木ダム事業 「工事中断と対話」 共産が県に要請

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画している石木ダム建設事業を巡り共産党県委員会は16日、県道付け替え道路工事を中断し、建設反対住民と対話をするよう県に申し入れた。県は対話の実現に向けて努力する意向を示した。
 同党の堀江ひとみ県議は、県が11日に住民の座り込み場所で盛り土作業をするため、立ち入れないよう防護柵を設置したのは「住民の不信感をさらに募らせた」と指摘。「県議会一般質問で(対話に向け)『住民の真意を確かめたい』とした中村法道知事の答弁と矛盾する」と訴えた。
 応対した浦瀬俊郎河川課長は「話し合いの実現に向けて努力したい」と述べた上で「盛り土工事を安全に進めるため防護柵を設置した。今回の行為にはいろいろな見方があるかもしれないが、治水と利水のため事業を早く進めるのも行政の責務」と理解を求めた。

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