1万人のうち15人に抗体 大半が新型コロナ未感染 神戸大調査

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国立感染症研究所で分離された新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真像(同研究所提供)

 新型コロナウイルスの感染状況を調べている神戸大学は17日、県内の病院などから提供された約1万人の血清を解析したところ、感染経験があることを示す「中和抗体」の保有率が0.15%だったと発表した。県内では大半の人がコロナに感染していない実態が浮き彫りとなり、同大学大学院の森康子感染症センター長は「ほとんどの人は今後感染する可能性がある。今まで以上に予防に努める必要がある」と話した。

 調査は、尼崎市、神戸市、姫路市などの5病院と1施設で、今年8月6日から10月1日に外来患者などから採取した血清計1万377人分を解析。シスメックス社など2社の抗体キットを使い、いずれかで陽性だった64人の血清をさらに「中和法」と呼ばれる信頼性の高い方法で検査した。

 その結果、陽性は16人(0.15%)だったという。これは、病院・施設がある地域人口に換算すると約6千~7千人の抗体保有者がいる試算となり、調査当時の累計感染者より多かった。また、特に地域差は見られなかったという。

 抗体検査では、神戸市立医療センター中央市民病院が、3月31日から4月7日に外来患者千人から採取した血液を解析。2.7%に抗体があったと発表した。5月26日から6月7日に別の外来患者千人分の血液をそれぞれ2社の検査キットで調べると、1.7%、0.2%とばらつきが出たという。神戸大は「今回は中和法でも測定し、真の感染率を把握できた」としている。(霍見真一郎)