「天気の子」が正月に地上波初放送! 年末には新海誠作品を一挙オンエア

テレビ朝日系では2021年1月3日に、2019年に公開され空前のヒットを記録した映画「天気の子」(午後9:00)を本編ノーカット版で地上波初放送する。またそれを記念して、同じく新海誠監督が手掛けた「秒速5センチメートル」(07年)、「星を追う子ども」(11年)の2作品も、12月29日(深夜2:20)に本編ノーカット版で一挙にオンエアされることが分かった。

「天気の子」は、新海監督が歴史的ヒット作「君の名は。」に続いて世に放ち、観客動員数1000万人超、興行収入140億円を突破。国内の年間映画興行収入ランキング第1位という記録を打ち立て、第43回日本アカデミー賞・最優秀アニメーション作品賞にも輝いた。

異常気象で長雨が続く夏、離島から家出してきた高校1年生の少年・森嶋帆高(声・醍醐虎汰朗)が、東京の片隅である少女に出会ったことから始まるストーリー。その少女・天野陽菜(声・森七菜)には、“祈るだけで晴れをもたらすことができる”という不思議な力があり、2人は運命に翻弄(ほんろう)されながらも自らの生き方を“選択”していく。

新海監督ならではの切なく繊細なストーリーと圧倒的な映像美が、日本のみならず世界中の観客を魅了。醍醐と森によるみずみずしい演技で帆高と陽菜の心の揺れ動くさまを表現したほか、小栗旬、本田翼、吉柳咲良、平泉成、梶裕貴、倍賞千恵子という充実のキャスト陣も集結した。さらに「君の名は。」に続いてRADWIMPSが音楽を担当したことも話題を集めた。

今回の地上波初放送について、新海監督は「『このままでは、いつか世界は大変なことになってしまう』そんな漠然とした不安を、実はみんな、ずっと感じ続けていたような気がします。19年夏、『天気の子』の物語を作った理由も、そんな暗い予感にすこしでも抵抗したかったからでした。そして今、われわれの社会はあの頃には想像もしなかった困難の中にあります。『降り止まない雨の中になんとか光を見いだそうとする』この物語が、21年の視聴者の方々にもすこしでも楽しんでいただけるのならば、それに勝る喜びはありません」と本作に込めた思いとともに、メッセージを送っている。

帆高役の醍醐は「各分野のスペシャリストの方々が集まって作り上げたすてきな作品を、今回は皆さんにくつろいで見ていただける空間にお届けできるのはすごくうれしいです。まだ劇場で鑑賞されていない方はもちろんですが、すでにご覧になられた方も、また違った環境で鑑賞することで見え方、聞こえ方、感じ方が変わり新鮮な気持ちで見ていただけると思います。見る時のご自身の年齢やその時の感情によっても捉え方が変わる多面的な作品です。何かを一筋に思う純粋で真っ白な気持ちを、美しい映像と音楽とともにお届けします。ぜひ皆さんの大切な人と一緒にご覧ください!!」とコメント。

陽菜役の森は「映画『天気の子』の地上波初放送が決定しました! 19年の夏、陽菜と帆高の選択に誰もが心奪われていました。帆高が大切な人を守るために一直線に走っていく姿は20年になった今、あらためて、新しい意味も込めてたくさんの方々に勇気を贈ることができると思うとうれしい気持ちでいっぱいです。映画『天気の子』と一緒によい新年をお迎えください」と喜びとともにアピールしている。

そして、先駆けてオンエアされる「秒速5センチメートル」は、互いに思いを寄せ合いながらも離れ離れになった少年と少女が、大人になるまでの“心の変化”を描いた連作短編アニメーション。“時間”と“距離”は2人の思いをどう変えていくのか…? 単館上映ながら異例のロングランを記録した作品だ。

「星を追う子ども」は、新海監督が冒険ファンタジーに挑んだ意欲作。地下世界・アガルタからやって来た少年と出会った少女が冒険の旅に出る。彼らを待ち受ける運命と少女の成長が描かれる。

緻密で美しい風景描写と、すれ違いによって揺れ動く男女の繊細な心情を鮮やかに描き出すことに定評がある新海監督。歴史的大ヒットとなった「君の名は。」や「天気の子」へとつながる、この2作品を体感し、年末年始は美しくも切ない“新海誠ワールド”をたっぷり堪能したい。

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