串間CO2実質ゼロ宣言 県内自治体初

 串間市は11日、2050年までに二酸化炭素(CO2)排出量の実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」を宣言した。今後は自然エネルギーの推奨、循環型林業などに取り組む。市によると、県内の自治体による宣言は初めて。
 環境省は地球温暖化対策のため、全国の自治体に宣言を呼び掛けている。2019年9月末までは山梨県、京都市、東京都、横浜市のみだったが、同日現在で25都道府県の188自治体が表明している。
 串間市は豪雨、猛暑、台風の大型化などの異常気象が増加する現状を「気候の異常事態」と捉え、「市民や事業者が一体となってCO2排出量実質ゼロに取り組む」と宣言。具体的な工程表などは今後策定する予定。風力、木質バイオマスなどを推奨し、域内エネルギーの自給率100%以上を目指すほか、循環型林業などでCO2を吸収する取り組みを推進していくという。
 島田俊光市長は「できることから取り組むことが大事。地方の環境先進都市になるべく、官民一丸となってゼロカーボンを実現したい」と話した。

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