4年契約のマッキャン「最初からメッツに惹かれていた」

ホワイトソックスからFAとなったジェームス・マッキャンは日本時間12月16日、メッツと正式に4年契約を結んだ。関係者によると、4年契約の総額は4060万ドル。2年前にタイガースからノンテンダーFAとなった捕手はホワイトソックスで過ごした2年間を経て今オフ、メッツに不動の正捕手として迎えられることになった。メッツから「補強リストの上位にいる」ことを伝えられたマッキャンは「交渉が始まった最初の瞬間からメッツに惹かれていた」という。

4年契約を得るまでのマッキャンの道のりは、決して平坦なものではなかった。タイガースで有望な捕手として期待され、正捕手を担ったものの、2017年に打率.220、8本塁打、OPS.581と自己ワーストの成績に終わり、事実上の戦力外と言えるノンテンダーFAに。ホワイトソックスへ移籍した2019年は一転して打率.273、18本塁打、OPS.789をマークし、オールスター・ゲームに初選出されたが、守備面の評価は芳しくなかった。

しかし、今季は新加入のヤスマニ・グランダルとの併用を強いられながらも、限られた出場機会のなかで打率.289、7本塁打、OPS.896の好成績を残し、前年の打撃成績がフロックでなかったことを証明。さらに、課題の守備面でも成長を示し、特にフレーミングの指標は大幅に改善された。「物事が起こるには理由がある」と語るマッキャンだが、よりよい選手になるために努力を続ける姿勢を高く評価したメッツは、正捕手として彼を迎え入れることを決めた。

メッツはJ・T・リアルミュートの市場がスローペースであることを考慮し、リアルミュートの動きを待った結果、リアルミュートとマッキャンの両方を取り逃してしまうことを懸念。早めにマッキャンを確保するのが得策と判断したようだ。一方、マッキャンはメッツが大型補強を目指していることをニュースなどで把握。最初にメッツから連絡をもらったとき、「補強リストの上位にいる」ことを聞かされ、交渉の初期段階からメッツに惹かれていたという。

相思相愛の4年契約。そこに他球団が入り込む余地はほとんどなかったに違いない。

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