ナショナルズ レッズ・スアレス獲得に向けてトレード交渉

1年前のオフにアンソニー・レンドンがエンゼルスへ流出したナショナルズは今季、「主軸打者」と「正三塁手」という2つの面でその穴を埋めることができなかった。今オフはその課題をクリアするための補強に動くことが確実視されており、「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンによると、レッズの正三塁手エウヘニオ・スアレスの獲得に向けてトレード交渉を行っているという。なお、マイク・リゾーGMは先日、クリス・ブライアント(カブス)の獲得に動く可能性を否定していた。

スアレスはメジャーデビューから毎年順調に本塁打数を増やし、2018年は打率.283、34本塁打、104打点、OPS.892の好成績でオールスター・ゲーム初選出。2019年には打率.271、49本塁打、103打点、OPS.930と自己最高の成績を残した。今季は57試合に出場して打率.202、15本塁打、38打点、OPS.781に終わったが、8月23日(現地時間)以降の33試合に限れば12本塁打、31打点、OPS.942をマークした。

現在29歳のスアレスは2024年まで総額6600万ドルの7年契約(2025年は球団オプション)を結んでおり、年俸は来季が1050万ドル、2022~24年の3年間が1100万ドル。決して高額とは言えないが、今オフのレッズはアーチー・ブラッドリーをノンテンダーFAとし、ライセル・イグレシアスをトレードでエンゼルスへ放出したほか、ソニー・グレイにもトレード放出の噂が浮上しており、さらなる年俸総額削減のためにスアレスの放出が検討される可能性はある。

ヘイマンはナショナルズとレッズのトレード交渉の状況について「差し迫ったものは何もない」と伝えており、おそらく交渉はまだ初期段階。ナショナルズがスアレスを獲得するのであれば、若手三塁手のカーター・キーブームはトレード要員となるだろう。また、ナショナルズが放出を拒むであろう若手有望株としてジャクソン・ラトレッジ、ケイド・キャバリの両投手と今季デビューして二塁のレギュラー格として起用されたルイス・ガルシアの名前が挙げられている。

© MLB Advanced Media, LP.